『葉巻を片手に中南米』 渡邉 尚人 - 一般社団法人 ラテンアメリカ協会

『葉巻を片手に中南米』 渡邉 尚人


 日墨学生交流計画により外語大スペイン語科学生時代にメキシコへ留学した時に出会い、外務省入省後30余年間にスペイン、ベネズエラ、二度のニカラグア、ブラジルのリオデジャネイロ、米国のフロリダ、エクアドルなど、そして現在はウルグアイに在勤している著者が常に愛し続けている葉巻の魅力、名産地と製作方法、喫煙を通じて得た交流などを中心に、豊富な各地の知識をもって中南米を紹介している。
 「葉巻巡礼」は、在勤した各地での葉巻探求とキューバやニカラグアなどの本場の製作状況とともに、それぞれの国の国土、歴史、社会、政治、経済の概況を述べ、著者の関わった外交活動にも触れている。「葉巻の手引き」は、葉巻の歴史、葉巻作りの工程、高級葉巻をめぐるエピソード、嗜み方を語り、「様々な嗜好品」では、パナマ・ハット、コーヒー、ラム酒、マテ茶、テキーラ、ワインの魅力を取り上げている。

〔桜井 敏浩〕

((公財)たばこ総合研究センター制作 山愛書院発行・星雲社発売 2014年9月 249頁 1,500円+税)

〔『ラテンアメリカ時報』2014/15年冬号(No.1409)より〕