“HOJOKI”『スペイン語で奏でる方丈記』 鴨 長明 伊藤昌輝訳 | 一般社団法人 ラテンアメリカ協会
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“HOJOKI”『スペイン語で奏でる方丈記』 鴨 長明 伊藤昌輝訳

日本の三大随筆の一つ『方丈記』のスペイン語完訳。日本語原文および現代語訳を収録。鴨長明年譜、長明ゆかりの京都近郊図、方丈記写本(大福光寺本)も掲載する。女流詩人Yolanda del Nogal 女史によるスペイン語全文朗読CD付き。
『方丈記』は隠棲文学の祖、あるいは無常観の文学とも言われるが、乱世をいかに生きるかという自伝的な人生論として、特に東北大震災のあと再評価されている。また近年、『方丈記』は単なる無常をうたった文学ではなく、心の自由を謳歌した数寄の文学であり、一見消極的なようだが、これが実は一番強い生き方なのだと積極的に評価されてもいる。作品は無駄のない完璧な文章で、しかも詩的である。当時の日本には歌はあったが、いわゆる現代的な形の詩はなかったため、長明は散文形式で書いているが、その意図は明らかに哀歌調の詩ではなかったかとの思いから、詩形式で訳されている。
 (日本翻訳者協会翻訳特別賞受賞(第51回))
                              〔伊藤 昌輝-訳者〕

 (大盛堂書房 2015年4月 189頁 1,700円+税  ISBN978-4-88463-117-8 )

〔『ラテンアメリカ時報』2015/16年冬号(No.1413)より〕