山田駐メキシコ大使講演会のご報告「メキシコの挑戦-更なる前進を見せる日墨関係-」(2016年12月26日(月)開催) | 一般社団法人 ラテンアメリカ協会
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山田駐メキシコ大使講演会のご報告「メキシコの挑戦-更なる前進を見せる日墨関係-」(2016年12月26日(月)開催)

【演題】メキシコの挑戦-更なる前進を見せる日墨関係-
【日時】:2016年12月26日(木)15:00~16:30
【場所】:フォーリン・プレスセンター会議室
【講師】:山田 彰 駐メキシコ特命全権大使

山田大使は、約90名の聴衆を前に、①深化する日墨関係および②メキシコの現状の二つのテーマについて、熱のこもった話をされました。続いて、世界的にも関心の的のひとつとなっているトランプ次期米政権とメキシコとの関係についても言及された。

①については、2016年に大きく進展した日本とメキシコの関係が、政治的(「戦略的グローバル・パートナーシップ」の強化)、経済的にも、「他に類をみない規模とスピードで深化」していることを、貿易、投資、人の往来、直行便の就航・増発、日本の報道機関の支局開設などの具体例を挙げながら説明された。

②については、メキシコがペニャ・ニエト大統領の下で、政府・政党間による歴史的な合意となった「メキシコのための協約(Pacto por México)」をテコに、大規模かつスピーディに構造改革を進めていること、外資の参入を認めた大深水油田の開発および電力改革、ポスト自動車産業としての航空宇宙産業や医療機器産業を例に挙げて説明された。一方で、こうした改革への認識が国民にまだ十分浸透していないことが、ペニャ・ニエト大統領の支持率低迷の原因となっているが、システムとしての民主主義は定着しているので、中長期的に政権は安定的に推移するだろう、との見通しを述べられた。

トランプ政権誕生との関連では、米大統領選前のトランプ候補による唯一の外国訪問となった訪墨(9月2日)の際のペニャ・ニエト大統領との会談内容やメキシコ国民の受け止め方について観測も含め興味深い話をされた。結論としては、トランプ氏のこれまでのメキシコに対する敵対的な発言やその政策の実現可能性は今のところ不透明ではあるが、メキシコにとって2017年は米国との関係において「試練の年」となるのは不可避だろう、との見方であった。一方、米国がNAFTA(北米自由貿易協定)から離脱する可能性については、米国経済にとってもメキシコやカナダの存在は大きな意味を持つので、再交渉になったとしても離脱には至らないのではないか、とのコメントであった。

【配布資料】
メキシコの挑戦-更なる前進を見せる日墨関係-
在メキシコ日本国大使館 作成
※配布資料はHPイベント>配布資料に掲載されています。会員限定となりますので、ご了承ください。


山田駐メキシコ大使


会場の様子