『パナマを知るための70章 【第2版】』 国本 伊代編著 | 一般社団法人 ラテンアメリカ協会
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『パナマを知るための70章 【第2版】』 国本 伊代編著

 「エリア・スタディーズシリーズ」のラテンアメリカに関わる20冊目の最新刊で、2004年刊行の初版の歴史部分以外を全面的に改訂増補した新版。数字で読む21世紀のパナマ、16世紀以降の歴史、運河の経緯と建設、米国との新運河条約、返還、運河のパナマ化、フリーゾーンと経済特区、小売り産業やマグロ養殖という新産業、コーヒーのスペシャリティ・ブランド化、ヒト・カネ・モノの交差点として運河通航隻数の増加と運河運営のための水資源の限界、立地を活かしたコパ航空等運輸産業の発展、ユニークな国際金融センターとタックスヘイブン、さらに麻薬の通過地点、食文化、さらにはパナマ社会の変化と課題を運河返還後の政治、観光立国への取り組み、移民流入超過の背景、運河返還後自立して国際的地位を確立し、多民族社会に変容したパナマに至るまで、全70章と10のコラムで解説している。
 専門分野の異なる研究者、元外交官、民間の関係者11名が、ほとんど運河でしか知られていないこの国が、運河によって発生していた地域格差を是正する地域開発や環境破壊に対する植林を展開していて、欧米からの退職年金生活者の移住地となり、いまや先進国グループに迫ろうとする勢いにあるパナマの今の姿を紹介、解説している。
〔桜井 敏浩〕
 (明石書店 2018年1月 344頁 2,000円+税 ISBN978-4-7503-4619-9)
 
 〔『ラテンアメリカ時報』2018年春号(No.1422)より〕