『ブーゲンビリア 遙かなる大地 上・中・下』 | 一般社団法人 ラテンアメリカ協会
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『ブーゲンビリア 遙かなる大地 上・中・下』

 1909年に28歳で商社員としてリオデジャネイロへ渡った出口峯一郎は、出口商会を興して日本雑貨の輸入販売を中心に事業を拡大していく。第一次世界大戦へ向かう激動の時代に事業に励む中で、ベルギー公使の子どもの子守兼家庭教師をしているドイツ系のマリエッタとの9年越しの恋を実らせて結婚するが、状況の大きな変化の下での商社経営を工夫し、大病を克服したにみえたところで、結核療養所に入っているマリエッタに22年に突然峯一郎の急死の知らせが届く。その後のマリエッタと一族の現在に至る姿を、実在する移民の記録に著者の想像を交えて描いた長編伝記小説。
著者自身も父親の企業移民とともにブラジルに渡り、畜産その他の事業を手広く展開しているサンパウロ在住の企業家である。
〔桜井 敏浩〕
『ラテンアメリカ時報』2014年春号(No.1406)より

(中島 宏 文藝春秋企画出版部発行 文藝春秋発売 2011年12月・2012年7月・2013年2月 559頁・427頁・483頁 1,800円・1,700円・1,700円+税)