『踊る!ブラジル -私たちの知らなかった本当の姿』 | 一般社団法人 ラテンアメリカ協会
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『踊る!ブラジル -私たちの知らなかった本当の姿』

蔑まれてきたアフロ・ブラジル音楽が1930年代のヴァルガス政権により国威発揚の思惑から持ち上げられ、国民の熱狂の対象になったというサンバの奇跡。美しいビーチで男も女も美しく日焼けした肌を大胆に露出する人たち。白い金ともいわれる砂糖や鉄鉱石、「赤いダイヤ」コーヒーなど資源に恵まれているが、いずれも搾取構造下にある労働者。カーニバルの大掛かりなパレードは世界一のプロデュース術によって披露され素晴らしい美学となる。何かが変わるとの予感を感じさせたルーラ大統領の出現。日系人を含む様々な人種と文化を受け入れて多人種の一大複合国家を形成「化学反応」を起こす国家。かつてのミナスジェライス州でのゴールドラッシュが生んだ「文化の街道」の痕跡。自動車、ファッション、航空機産業とエタノール生産などで近未来に世界の舞台に立てるかなど、ブラジルの魅力を実に美しいカラー写真で綴っている。

〔桜井 敏浩〕

(田中 克佳 小学館  2014年3月 143頁 1,500円+税)