有吉 勝秀(在コスタリカ大使)
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日本ラブの貿易大臣が貿易・投資を仕切っている国 コスタリカ 有吉 勝秀(在コスタリカ大使)
コスタリカのビジネス・ポテンシャルを語るに当たって、まず日本に熱い視線を向けるトバール貿易大臣の発言を紹介したい。
「日本は、民主主義、人権、自由といった普遍的で重要な価値観をコスタリカと共有する国である。日本は、責任を果たす国であり、信頼できる経済大国であり、相手国の価値観や文化を含む全てに敬意を払う国である」
「コスタリカは、日本、米国、EU、英国、イスラエル、カナダといった基本的価値観を同じくする国との関係を重視し、これを強化していく。コスタリカの重視する原則は、自由、民主主義、公平、主権平等、公正な競争などであるが、世界にはそうでない国もある」
「日本は、G7の中で唯一コスタリカとの自由貿易協定を有しない国であるからこそ、環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)への加盟はコスタリカにとり重要である。加盟のための正式交渉開始に向けての日本の支援に心から感謝申し上げる」
「既に、多くの日本企業がコスタリカに投資しており、テルモ、ブリヂストン、パナソニックといった日本企業がコスタリカで製品を製造している。これらの日本企業は、自社の製品を広く輸出し、コスタリカ経済に大きく貢献しているだけでなく、7000人以上のコスタリカ人の雇用を創出しており、コスタリカは大いに感謝している」
「日本企業のみなさんにお困りごとがあれば、自分に相談してほしい。貿易省の管轄であればすぐ対応するし、他省庁のことであれば、自分が直接連絡して解決にあたる」
(2025年2月14日のトバール貿易大臣と当地日系企業との意見交換会における同貿易大臣の発言。執筆者のメモによる。)
さらに、トバール貿易大臣は2024年12月4日のニュース番組のインタビューで次のように語った。
「日本は、コスタリカが長年憧れ続けた国であり、コスタリカにおける主要なアジアの投資国である。主要な投資国は中国ではない。また、日本は、コスタリカ産の農産品、医療機器、半導体部品等の主要な輸入国であり、日本は特別な存在である」
「日本は経済大国であり、人口比で言えばコスタリカの24倍の大変興味深い市場であり、コスタリカへの強力な投資国である。コスタリカは、CPTPP加盟の正式交渉の開始を非常に喜んでいる」
「現チャベス政権以前の政権は、日本との関係をおざなりにしてきた。チャベス政権は、この希薄化してしまった日本との関係を再構築し始めた。最近