『ブラジル知的財産法概説』 ヒサオ・アリタ、二宮 正人 | 一般社団法人 ラテンアメリカ協会
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『ブラジル知的財産法概説』 ヒサオ・アリタ、二宮 正人

 日本・ブラジル間の経済・文化関係が緊密の度合いを深めるとともに、知的財産をめぐる紛争や提訴も必然的に増えている。本書は、特許権、意匠、商標、技術移転などの工業所有権、著作権法、コンピューター・プログラム保護法、さらには商号、ドメイン名などのインターネット上の権利・義務、植物種苗育成種の育成者権、集積回路の回路配置に関する知的所有権、営業秘密、Trade Dress(商品・商業施設等の視覚的イメージや包装など特定商品・役務の個性の他競合品との差違)の保護に至るまで新しく重要な保護についても取り上げている。
はじめにブラジルでの知的財産権の法的根拠と歴史的経緯を概説し、上記解説の後半分に資料として工業所有権法、著作権法、コンピューター・プログラム保護法の条文訳文、用語例索引も付けてある。意匠・商標登録出願手続きについてはフローチャートもあり、全体としてブラジル進出日本企業にとっては極めて有用な実務解説書となっている。
 二宮サンパウロ大学法学部教授は二宮正人法律事務所の代表として法律実務に通暁し、ポルトガル語・日本語での著作、飜訳・通訳に多大な実績を挙げており、アリタ弁護士は元ブラジル国家工業所有権院(INPI)長官で二宮事務所のシニア・パートナー。
                                〔桜井 敏浩〕
(大嶽達哉日本語訳監修 信山社 2015年8月 281頁 4,200円+税 ISBN-978-4-7972-8638-0 )

〔『ラテンアメリカ時報』2015年秋号(No.1412)より〕