米インターアメリカン・ダイアログとの第2回共催セミナーを開催 (2016年10月31日(月)開催) | 一般社団法人 ラテンアメリカ協会
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米インターアメリカン・ダイアログとの第2回共催セミナーを開催 (2016年10月31日(月)開催)

 ラテンアメリカ協会は、昨年9月に米ワシントンD.C.で米国シンクタンク、インターアメリカン・ダイアログ(Inter-American Dialogue:IAD)と共催した第1回セミナーに続き、本年10月31日に東京・有楽町の日本外国特派員協会において、「日本・ラテンアメリカ関係の新たな潮流-地域間統合の接点としての日本-」(New Currents in Japan-Latin America Relations: Japan as a Gateway for Cross-Regional Integration)と題した第2回共催セミナーを開催しました。このセミナーはランチョン・セミナーと限定メンバーによるラウンドテーブルの2部構成からなり、各方面からそれぞれ約60名と約30名の参加者がありました。

 ランチョン・セミナーでは、マイケル・シフターIAD会長が「米国の大統領選挙後の米国と中南米の関係」と題した基調講演を行いました。シフター会長はアルゼンチンやブラジルを例に挙げ、近年、ラテンアメリカ主要国ではより中道的なリーダーが登場し、米国に非常に望ましい機会を提供しているが、一方で、米国もラ米諸国も現状に不満を持つ国民が増加しており、リーダーは社会福祉に一層の配慮をしつつ経済改革を進めるという困難なチャレンジに直面していると述べました。また、ラ米地域と日本との関係にも触れ、日本の質の高い投資が中南米の生産性向上や生産能力の改善を促す、との期待感を表明しました。  

 続いて、外務省の高瀬 寧中南米局長がコメントに立ち、ラ米の変化は日本にとってもチャンスであり、安倍首相も率先してキューバ、ブラジル、アルゼンチンなどとの関係強化に取り組んでいる、民間の協力も得て、質の高い貢献を目指したいと発言しました。

 第2部のラウンドテーブル(テーマ:「中南米とアジアの新たなフェーズ:日本の役割」)は二つのセッションに分かれ、第1セッションはマーガレット・マイヤーズIAD理事がモデレータとなり、「日本と中南米・カリブ諸国:新たな環太平洋の潮流」のテーマのもと、メキシコ自治工科大学グラナドス准教授とベネズエラDATANAISIS社レオン社長がそれぞれ基調講演を行いました。グラナドス氏は、日本と太平洋同盟・メルコスール諸国との関係展望について、レオン氏は、中国との比較において、日本がラ米諸国に果たせる役割について、それぞれ意見を述べました。

 第2セッションは、工藤章協会専務理事がモデレータとなり、「環太平洋のグローバル・バリューチェーンとビジネス網の構築に向けた日本の役割」というテーマで、米州開発銀行メスキータ主席アナリストと細野昭雄JICAシニアリサーチアドバイザー(協会副会長)が基調講演を行いました。メスキータ氏は、ラ米で日本は十分な経験を踏まえて貿易から投資への質的転換を進めており、先駆的なモデルになり得ると指摘し、細野氏は、日本はラ米で農水産や自動車産業などの成功体験を有しており、ラ米地域とのグローバル・バリューチェーンのハブやゲートウェイとしての役割が期待されていると述べました。

 本ラウンドテーブルでは、シフターIDB会長の総括コメントに加え、参加者からも積極的に意見や質問が出され、非常に活発な意見交換となりました。

※本セミナーの詳細は協会季刊会報『ラテンアメリカ時報』2016/17冬号(2017年1月25日発行)に掲載いたします。


米インターアメリカン・ダイアログのマイケル・シフター会長

ランチョン・セミナーの様子

ラウンドテーブルの様子