『グローバルとローカルの共振 —ラテンアメリカのマルチチュード』 石黒 馨・上谷 博編 - 一般社団法人 ラテンアメリカ協会

 『グローバルとローカルの共振 —ラテンアメリカのマルチチュード』  石黒 馨・上谷 博編


本書は、グローバリゼーションが先住民にどのような影響を及ぼすかを、ローカルからナショナルへ、そしてグローバルへという社会空間の広がりが先住民にどのように影響し、先住民はそれをどのように理解し、対応しているかを検証するものである。

これをメキシコのサパティスタ運動、オアハカ先住民の米国移住、ゲレロ州先住民農村の土地紛争、メキシコ国家の国民統合策としての先住民政策、国家の干渉によるミチュアカン先住民社会の存亡、コスタリカのコーヒー栽培農民の生き残り戦略、ベネズエラ市民社会とチャベス政権のボリバル革命、そしてブラジルにおけるユニバーサル教会の土地無し民運動取り込み戦略について、10名の研究者の研究成果を載せている。

(人文書院2007年11月220頁2000円+税)