メキシコ・日本アミーゴ会 メキシコ歴史文化講演会2014 全4回 - 一般社団法人 ラテンアメリカ協会

メキシコ・日本アミーゴ会 メキシコ歴史文化講演会2014 全4回


 メキシコ・日本アミ-ゴ会は、支倉使節団派遣400周年および日墨交流年の記念行事の一つとして、17世紀の日本とメキシコ(ヌエバ・エスパニア)およびスペインとの関係について日本有数の専門研究者を招いて、全4回シリ-ズの講演会「メキシコと支倉常長遣欧使節団」をメキシコ大使館のご協力を得て開催します。

■第1回講演———————————–
【日時】5月8日(木)18:00開場 18:30~20:30
【テ-マ】「大航海時代のなかの支倉遣欧使節団」
~日本とアジア(フィリピン)・新大陸(メキシコ)関係の創成期~

【講師】伊川健二・大阪大学招聘准教授
【講演要旨抜粋】
1540年代前半にポルトガル人が来日し、継続的な日欧関係が始まる。1571年のマニラ市建設以降、マニラ=アカプルコ間にガレオン貿易が確立し、交易品の調達・売却のためアジア域内交易が行われた。支倉遣欧使節団はスペインの強い影響下にあったフランシスコ会の関与により派遣され、その往復行程はこうした環境に規定されていた。他方、マニラ市建設以前のフィリピンにおそらく倭寇だと思われる日本人、中国人がしばしば来航、居住し、同地の首長が彼らと交易をしていた。また、豊臣秀吉へ派遣された最初のフィリピンからの大使フアン・コーボはペルー出身であり、この前後にリマやメキシコに日本人自由民や奴隷がいたことも近年の研究で明らかにされつつある。支倉遣欧使節団の派遣を可能たらしめた国際環境について概観したい。

【会場】メキシコ大使館別館5階“Espacio Mexicano”
【参加費】無料
【申込先】参加者全員の「氏名・メールアドレス・アミーゴ会の会員/非会員の別」を記して
アミーゴ会事務局(info@mex-jpn-amigo.org)宛てメールでお申し込みください。
【締め切り】第1回講演会の参加お申し込みは5月1日(木)までにお寄せください。
【主催】メキシコ・日本アミーゴ会(HP:http://www.mex-jpn-amigo.org/)
【協力】メキシコ大使館

■第2回講演———————————–
【日時】6月5日(木)18:00開場 18:30~20:30
【テ-マ】「私の先祖は日本のサムライだった」
~400年前、ヨーロッパに消えたサムライたちは生きていた!~
【講師】太田尚樹・東海大学名誉教授

【講演要旨抜粋】
400年前、仙台藩主伊達政宗の命を受けてメキシコ、スペイン、ローマに渡り、外交交渉をした大使支倉常長以下26名の日本人。彼らは何を国王、法王に訴え、仙台藩をどうしようとしたのか、そしてその結果はどうだったのか。さらに帰途には、9人の日本人がスペイン南部アンダルシアのコリア・デル・リオの町に残ったのは何ゆえか。400年後の今、蒙古斑を持ちハポン(日本)姓を名乗る800人の人々が声をそろえて「somos japoneses(私たちは日本人だ)」と言っている光景は、まさに“事実は小説より奇なり”。謎に満ちた歴史であるが、子孫の彼らと私との24年間の交流記をまじえて熱く語ることにしたい。

【会場】メキシコ大使館別館5階“Espacio Mexicano”
【参加費】無料
【申込先】参加者全員の「氏名・メールアドレス・アミーゴ会の会員/非会員の別」を記して
アミーゴ会事務局(info@mex-jpn-amigo.org)宛てメールでお申し込みください。
第2回講演会の参加お申し込みは5月30日(金)までにお寄せください。
【主催】メキシコ・日本アミーゴ会(アミーゴ会HP:http://www.mex-jpn-amigo.org/)
【協力】メキシコ大使館

■第3回講演———————————–
【日時】 7月4日(金)18:00開場 18:30~20:30
【テ-マ】「チマルパインの『日記』と支倉使節団」
【講師】井上幸孝・専修大学文学部准教授 

【講演要旨】
17世紀メキシコ市在住のドミンゴ・チマルパインは、メキシコ盆地南部のチャルコ出身の先住民貴族である。彼は1614年、支倉常長慶長使節団のメキシコ入りの現場に立ち会い、ナワトル語(アステカ王国の言語でもあった先住民語)で書かれた記録文書の『日記』に滞在時の様子を残した。チマルパインと彼の記録文書の内容を紹介し、ナワトル語で書かれた『日記』に含まれる慶長使節団、ならびにその他の日本に関わる記述を検討する。当時のヌエバ・エスパーニャ(植民地時代メキシコ)の社会が、宗主国スペインとの関係性のみにとどまらず、世界的なネットワークの中にあった様子をより幅広い歴史的文脈から考察することにしたい。

【会場】メキシコ大使館別館5階“Espacio Mexicano”
【参加費】無料
【申込先】参加者全員の「氏名・メールアドレス・アミーゴ会の会員/非会員の別」を記して
アミーゴ会事務局(info@mex-jpn-amigo.org)宛てメールでお申し込みください。
    第3回講演会の参加お申し込みは6月27日(金)までにお寄せください。
【主催】メキシコ・日本アミーゴ会(アミーゴ会HP:http://www.mex-jpn-amigo.org/)
【協力】メキシコ大使館
メキシコ大使館別館5階“Espacio Mexicano”

■第4回講演———————————–
【日時】 8月8日(金)
【テ-マ】「メキシコの美術史に見る日本~支倉常長使節団と聖フェリーペ・デ・ヘスス~」
【講師】川田玲子・愛知県立大学外国語学部非常勤講師

【講演要旨抜粋】
支倉常長使節団は往復路ともヌエバ・エスパーニャ(現メキシコ合衆国)に立ち寄り、同地の人々に太平洋の対岸に位置する日本のイメージを伝えた。一方、支倉使節団が日本を出発する17年前、1596年にフィリピンからヌエバ・エスパーニャに向かったガレオン船聖フェリーペ号が遭難し、土佐の浦戸に漂着した。その船に乗船していたメキシコ市出身の修練者フェリーペ・デ・ヘススが長崎の殉教事件に巻き込まれ、翌1597年殉教した。死後30年の1627年に列福され、その知らせがメキシコ市に届くや否や聖人と崇められ、メキシコ市参事会から「市の守護聖人」という称号まで与えられた。フェリーペ・デ・ヘススは「日本での最初の殉教者」として版画や聖画で随時紹介されてきた。メキシコ市における支倉使節団のイメージを確認し、フェリーペ・デ・ヘススをテーマとしたメキシコの美術作品で日本のイメージがどのように描写されてきたかを見たい。

【会場】メキシコ大使館別館5階“Espacio Mexicano”
【参加費】無料
【申込先】参加者全員の「氏名・メールアドレス・アミーゴ会の会員/非会員の別」を記して
アミーゴ会事務局(info@mex-jpn-amigo.org)宛てメールでお申し込みください。
第3回講演会の参加お申し込みは8月1日(金)までにお寄せください。
【主催】メキシコ・日本アミーゴ会(アミーゴ会HP:http://www.mex-jpn-amigo.org/)
【協力】メキシコ大使館