野生日本猿研究に50年以上、並行してアマゾンで幾種類もの新世界猿を調査してきた著者の研究の集大成。
ボリビアとペルーのアクレ川、ペルーのイキトス、コロンビアのプトマヨ川等のアマゾン河上流域、さらにコロンビアのマグダレナ川やパナマ地峡、ブラジルのマットグロッソやパンタナール、ネグロ川に至るまで、ホエザル、フサオマキザル、ウーリーモンキー、セマダラタマリン等々の猿を追っての調査でそれぞれの種類、分布や生態、群れ、食性、繁殖などの実態を丹念の追っており、著者の猿研究への情熱をひしひしと感じさせる。
〔桜井 敏浩〕
(東京大学出版会 2014年11月 上432頁 3,600円 下520頁 4,200円+税)