【開催日時】10月22日 15:00~16:30
【於】フォーリンプレスセンター会見室
【参加者】約60名
本協会は9月17日、米ワシントンDCのCarnegie Endowmentにおいて、ラテンアメリカを専門とするシンクタンクInter-American Dialogueとの共催で“Japan-Latin America Relations: Then & Now”と題する協会初の海外セミナーを開催しましたが、その報告会を10月22日東京・千代田区のフォーリンプレスセンター会見室で行いました。佐々木幹夫会長の挨拶に続き、同セミナーに出席した外務省の高瀬寧中南米局長、ラテンアメリカ協会の細野昭雄副会長、工藤章専務理事、桑山幹夫常務理事の4人がセミナーについて報告、参加者との間で協会の今後の対外事業について意見交換がされました。
高瀬局長は、昨年の安倍総理によるラテンアメリカ諸国歴訪、岸田外務大臣のキューバ訪問を踏まえ、「日本がラテンアメリカに帰ってきた」との印象を与えている折でもあり、セミナーは意義深いものであったと評価されました。また、日本とラテンアメリカとの関係がそれ以前と比べレベルアップしたと感じていると述べられました。
工藤専務理事からは、本セミナーが開催されるに至った経緯、Inter-American Dialogueの紹介、100名以上の会議参加者の顔ぶれ、等について報告しました。
細野副会長は、セミナーにおいて対ラテンアメリカ関係におけるジャパン・モデルとして、①長期にわたるパートナーシップ、②人造りの重視、③投資ストックの大きさ、④貿易・投資・ODAの三本柱からなる協力形態、⑤FTAを超えたEPA(経済連携協定)の活用――の5点を説明し、さらにそのバージョン2ともいうべき関係が今後構築されていくであろうとの見通しを述べたと報告されました。
桑山常務理事は、昨今、中国の台頭が話題になるが、実はラテンアメリカとの関係においては“Japan never left”であり、貿易では中国との関係が日本を上回るようになったが、累積投資資産の大きさ、日系企業による雇用の大きさなど、日本は同地域にとって大きな存在であり続けている点を強調してきたと、数字や図表を示しながら解説されました。
同セミナーに出席した堀坂浩太郎常務理事が、4人の報告者をリードする形でモデレーターを務め、参加者からは、ラテンアメリカの情報が集まるワシントンで第1回のセミナーが開催されたことの意義を評価する意見が表明され、今後ともこうしたセミナーを続けて欲しいとの発言がありました。工藤専務理事より、来年秋には東京で開催することを計画しており、官民双方から広い協力を得たいとの発言があり、報告会を締めくくりました。