著者は長年駿台予備校世界史科講師を務めた後に講義題材を主に著述書を多くを出しており、本シリーズでもドイツ、アメリカ、ロシア、トルコ史を執筆している。
「植民地の時代」、「砂糖、そして金の時代」、「植民地から独立国家へ」、「ブラジル帝国」、「共和制の始まり」、「ヴァルガスの時代」、「軍事独裁と革命」とブラジルの偉人5人のコラムを載せている。「ブラジル人ってなんだ?」のプロローグから始まり、「重商主義と航海王子」で海外植民地獲得に努めたエンリケ王子から始まり「ブラジルのトランプ」でボルソナーロ大統領に至るまでカバーしている。いかにも人気予備校講師が、世界史を分かり易く、興味をもたせようと話術を駆使して語るブラジルの歴史の大まかな解説。
〔桜井 敏浩〕
(河出書房新社 2022年4月 216頁 1,700円+税 ISBN978-4-309-81113-0)