メキシコ留学に始まり半世紀にわたり、メキシコ、メソアメリカ史の研究を続けてきた著者の、ラテンアメリカ紀行。
オルメカ、マヤ遺跡探訪、グアテマラの素晴らしい過去と現代、メソアメリカとアンデス文明の中間にあって従前は研究調査がほとんど行われていなかった、コスタリカの美しい自然と謎の石球を探る旅、コロンビアの古代文明とパナマの先住民文化、エクアドルの太陽文明、そしてボリビア等アンデス一人旅の思い出を綴った旅の思い出。古代文明の時発生だけでなく、その崩壊が自然災害によるものか、人為的なものか、現代文明もいつかはこのような廃墟になるではないかということに思いをめぐらせ、遺跡の周辺に住む先住民の文化や社会にも目を向けている。
(アサヒビール発行・清水弘文堂書房発売 2008年4月 203頁 1,429円+税 ISBN978-4-87950-586-6 )