山本 かほり、李 洪章、松宮 朝編著 有斐閣
2025年12月 331頁 2,500円+税 ISBN978-4-641-17513-6
日本の在留外国人は377万人(2024年末)と特にこの30年間に大きく増大している。本書は外国出身者や外国にルーツをもつ人たちが、なぜ日本に暮らしているのか、どのような生活をしているのか、どのような困難や課題に直面しているのか、それに対して日本政府・地方自治体、地域社会はいかに対応しているかに答えるための社会学的テキストである。
本書の約半分は在日朝鮮人に関する論考が占めているが、第11章に「日系南米人の移住・定住プロセスと生活課題」を松宮 朝愛知県立大学教育福祉学部教員が解説している。ニューカマーである日系南米人の日本移住のプロセス、定住化の進展にともなう労働、社会保障、教育などの生活面の課題に対する地域社会レベルでの取り組みと成果、継続する課題を述べ、オールドカマー(朝鮮系等)に対する日本国の対応と関連する移民政策不在の問題を考察し、それが日系南米人に引き継がれていると指摘している。
〔桜井 敏浩〕