2014年9月4日、15:00から16:30まで、日本倶楽部において山田彰外務省中南米局前局長(現外務省官房付)による「安倍首相のラテンアメリカ・カリブ諸国歴訪に同行して-訪問の成果とわが国への期待―」と題する講演会を開催しました。
本年春から首相のラテンアメリカ・カリブ歴訪を準備し、8泊11日という長い歴訪の旅の全行程に同行された山田前局長は、国際会議出席ではない「バイ」の関係での日本首相のラテンアメリカ・カリブ地域への訪問が小泉首相以来10年ぶりであること、カリブ諸国(トリニダード・トバゴ)とコロンビアへは日本の首相として初めての訪問であること、祖父(岸首相、1659年)、父(安倍晋太郎外相、1985年)、子(安倍首相)と3代続けてのラテンアメリカ訪問であること、などから今回の訪問が「歴史的な訪問」であり、現地メディアは「日本が中南米に帰ってきた」と大きく報道した、と話されました。
今回の訪問には経済界から70人のCEOを含む計250人が同行し、経済ミッションの様相も持っていました。特にEPA(経済連携協定)に関して、メキシコ、チリとのEPAは再協議/深化の時期にあり、コロンビアとのEPAは交渉中で早期締結を目指している、とのことでした。
最後に約130名の参加者との間で質疑応答が成され、中国の習近平首席のラテンアメリカ訪問が直前にあったことに対する質問が出ましたたが、両者の中南米訪問が近接したのは全くの偶然であり、日本は中南米諸国と「共に(Juntos)発展し、共に国際社会に貢献し、共に啓発しあう」関係にあるし、そうした関係を築いていく、という安倍首相の「中南米政策スピーチ」が中南米と日本の関係を表している、と締めくくられました。
なお、新中南米局長の高瀬 寧氏も同席され、ご挨拶をいただきました。