2014年9月29日、15:00から16:30まで、大阪城に隣接するKKRホテル大阪において山田彰外務省中南米局前局長(現外務省官房付)による「安倍首相のラテンアメリカ・カリブ諸国歴訪に同行して-訪問の成果とわが国への期待―」と題する講演会を開催しました。
約1年半を掛けて首相のラテンアメリカ・カリブ歴訪を準備し、8泊11日という長い歴訪の旅の全行程に同行された山田前局長は、国際会議出席ではない「バイ」の関係での日本首相のラテンアメリカ・カリブ地域への訪問が小泉首相以来10年ぶりであること、カリブ諸国(トリニダード・トバゴ)とコロンビアへは日本の首相として初めての訪問であること、祖父(岸首相、1659年)、父(安倍晋太郎外相、1985年)、子(安倍首相)と3代続けてのラテンアメリカ訪問であること、などから今回の訪問が「歴史的な訪問」であり、現地メディアは「日本が中南米に帰ってきた」と大きく報道した、と話されました。また、日本は中南米諸国と「共に(Juntos)発展し、共に国際社会に貢献し、共に啓発しあう」関係にあるし、そうした関係を築いていく、という安倍首相の「中南米政策スピーチ」が紹介されました。
今回の訪問には経済界から70人のCEOを含む計250人が同行し、経済ミッションの様相も持っていました。特にEPA(経済連携協定)に関して、メキシコ、チリとのEPAは再協議/深化の時期にあり、コロンビアとのEPAは交渉中で早期締結を目指している、とのことでした。
最後に約80名の参加者との間で質疑応答がなされ、太平洋同盟の現状、中小企業の進出支援、文化交流の促進、カリブ諸国との関係強化、日本と中国の進出の質の差、などについて山田前局長より懇切丁寧な説明がありました。
なお、今回は当協会による関西地区での初めての講演会開催でしたが、米州開発銀行アジア事務所、関西経済連合会、大阪商工会議所の支援により多くの参加者を得て終了いたしました。関係者の皆様に改めて厚く御礼申し上げます。