写真展 「メソアメリカ、古代都市の起源を探る -トラランカレカ考古学プロジェクト」 - 一般社団法人 ラテンアメリカ協会

写真展 「メソアメリカ、古代都市の起源を探る -トラランカレカ考古学プロジェクト」


【期間】2014年12月15日(月)~2015年1月31日(土)
【場所】京都外国語大学国際資料館

 本展覧会では、現地メキシコで2012年7月から2014年9月に実施された「トラランカレカ考古学プロジェクト」の全容を写真にて紹介します。

 古代メソアメリカ文明のメキシコ中央高原では、都市の起源はテオティワカン(「神々の都」)にあったとされています。この古代都市は紀元前2 世紀に萌芽し、後2 世紀に古代国家へと成長しました。その後、4 世紀には最盛期を迎えメソアメリカ全域に影響力を持つに至りました。
 しかしながら、「トラランカレカ考古学プロジェクト」の研究成果から、この歴史認識に修正を加える必要があることが分かりました。先行研究によると、トラランカレカ(「地中に隠された家のある場所」)は前1200 年から後200 年まで政治や経済の中心地として繁栄し、テオティワカンが発展する頃、放棄されたと理解されています。しかし、このトラランカレカ遺跡から、建造物の密集性、社会成層の多様性、専門集団の存在、都市方位軸の統一を示す考古学資料がえられました。これらは、テオティワカン以前にも成熟した都市が存在していたことを裏付けています。
 古代メソアメリカ文明を形成した社会は、従来の解釈と比較しより早い段階から複雑化しており、これら先行社会の文化的蓄積とその継承が、後のテオティワカンという強大な古代国家を誕生させたと考えられます。
 トラランカレカ遺跡が古代メソアメリカ文明の中で、どのような文化的・歴史的重要性があったのか、また、古代の人々がどのような都市を創りあげたのかご覧下さい。

【場所等詳細案内】 http://www.kufs.ac.jp/umc/index.html