『メキシコ麻薬戦争』は、英国生まれのジャーナリストが、国家のコントロールに挑戦する犯罪集団との凄惨な闘いの実態を残虐な殺人現場の描写も厭わず、克明にルポルタージュしたもの。世界各地で是とするか否とするか議論が分かれているが、麻薬戦争を終結する切り札としてすでにムヒカ政権のウルグアイで採用されたマリワナの合法化についても言及している。
〔桜井 敏浩〕
(山本昭代訳 現代企画室 2014年3月 417頁 2,200円+税 ISBN978-4-7738-1404-0 )
〔『ラテンアメリカ時報』2016年春号(No.1414)より〕