2002年にカンクン経由キューバ行き、ユカタンで遺跡を巡りメキシコ市、中央高地を訪問した旅から始まり、ブラジルのイグアスの滝、ペルーのリマ、クスコ、マチュピチュ行き、アルゼンチン最南端のウシュアイアからの南極クルーズ、フエゴ島、さらにパタゴニア縦断、ブエノスアイレス再訪、チリのサンチャゴからイースター島、ベネズエラのギアナ高地にある世界最高落差のエンジェル滝とエクアドルの首都キトとガラパゴス諸島、パナマからパン・アメリカンハイウェイを北上してコスタリカ、ニカラグア、エルサルバドル、ホンジュラス、グアテマラに入り、ベリーズへの中米7か国、ブラジルでは北パンタナール、東北ブラジルの広大な白砂が広がるレンソイス、ボリビアに入ってスクレ、ポトシの古都をめぐりウユニ塩湖、ラパスを回り、最後に2015年のチリのサンチャゴ、バルパライソ、南部のプエルトモン、チロエ島と北部のイキケ、アルゼンチン北西部の都市と中部のコルドバ、アンデス山麓に近いメンドサを巡る再訪の旅で終わっている。
いずれもツアー旅行のようであるが、実に詳細に日々の記録を録っている。著者は大阪大学で博士号を取得した英国現代史・英国植民地研究者で、『カリブ海に浮かぶ島 トリニダード・トバゴ -歴史・社会・文化の考察』(大阪大学出版会 2012年 https://latin-america.jp/archives/5910 )の著作もある。
〔桜井 敏浩〕
(叢文社 2017年10月 419頁 1,800円+税 ISBN978-4-7947-0773-4 )