連載レポート7:ラテンアメリカ諸国の国旗に見る不思議 (第6回)コスタリカ国旗 - 一般社団法人 ラテンアメリカ協会

連載レポート7:ラテンアメリカ諸国の国旗に見る不思議 (第6回)コスタリカ国旗


連載レポート7

ラテンアメリカ諸国の国旗に見る不思議

(第6回)コスタリカ国旗

執筆者:西岡勝樹(日本旗章学協会会員)

はじめに

ラテンアメリカ諸国の国旗に見る不思議の第6回はコスタリカ共和国国旗の不思議である。

1.コスタリカ国旗


図1 現在のコスタリカ国旗
出所: http://www.vichitex.com/arte/simbolos_cr/pabellon_nacional.htm

1-1.コスタリカ国旗の根拠法

国旗には二種類ある。
①公的式典に掲揚する『Pabellón Nacional』 国章を国旗に配する、縦横比 3:5となる。
②民間・公共にて一般に掲揚できる『Bandera Nacional』国章がない、縦横比 2:3となる。

『Pabellón Nacional』 について

1848年9月29日政令147号にて制定が基本となる。

横平行の5つの帯を配する三色旗(Tricolor),この形にて赤の帯が中央部を占め、白い帯が挟む、その白帯に続き青い帯を配す。ひとつひとつの帯の幅は国旗の縦幅の六分の一、但し、真ん中の赤帯は六分の二を占める。その中央帯に白地に配する国章を縫う。オレアムーノ夫人(大統領夫人)にて一部改定された。フランス国旗の色をそのまま受け継ぐべきこと。つまり、青、白、赤、フランス革命の精神を受け継ぐために。

これに関し、大統領フランスは文明の真ん中(天空の真ん中)に位置するために、国旗の配色を縦方向に定めた。コスタリカは真の独立と世紀の文明の最初の光をを受けることができるように水平方向に色の配色を行うとした。

この国旗が最初に掲揚されたのは1848年11月12日である。現在のサンホセ中央広場に最初に掲揚された。それは国家侵略を目論んだウォーカー軍を撃破した戦場に掲げられて国家存亡の危機への戦勝を記念したものであった。これにより毎年11月12日が国旗の日と定められた。

コスタリカ国旗の使用法にて特徴なのは1906年11月27日法令18号にて国章の配された国旗『Pabellón Nacional』と称し、一般の使用を禁止している。つまり公式行事等の使用とする。と決められた。但し、これでは大変な不都合があったのだろう。1934年には改正され、軍隊への使用は認められた。全ての公的機関にて記念日には掲揚が認めれた。

『Pabellón Nacional』 は政府・最高権力機関の公的活動のみ使用され、私的、公共に関する使用は認められない。一般の人々の国旗の使用は国章の無い国旗(図2)となる。これが『Bandera Nacional』と称して区別されている。こちらに方が少し横に短く感じる比率は縦2、横3となる。

国章の有無と縦横の比率の違いがあるが、基本的な国旗の特徴は同じである。三色横平行国旗フランス国旗(青・白・赤)の影響(但し、横向きに)


図2 コスタリカ国旗(民間旗)
出所:http://www.vichitex.com/arte/simbolos_cr/bandera_nacional.htm


図3 『Pabellón Nacional』と『Bandera Nacional』

1-2.コスタリカ旗の歴史

国旗の日:11月12日

図4 コスタリカ国旗の変遷

1-3.コスタリカ国旗の色

国旗の色と意味について

1848年制定のコスタリカ国旗は当時の大統領夫人がフランス国旗の色に変えようと言ったとある。その影響でフランス国旗の色が採用されたと言う。色の意味については下記の通り。

青:コスタリカを覆う満天の空の色、永遠の中でそれを思慮し、高き理想を探し求めて、人類の目標となる。

白:コスタリカに住む平和、その理想とする純粋さ

赤:コスタリカの人々が人生の民主主義としてその規則、理想を守るべき、活力、勇気、無欲。そして、コスタリカ人であるべきその本質、温かみ、優しさ、それを世界の国々の人々に広げるものである。
出所:http://www.museosdecostarica.com/bandera4.htm

1-4. コスタリカ国旗の三つの火山と二隻の帆船

図5 コスタリカ国章
出所:http://www.costarica.cl/simbolos.html

コスタリカ国章の詳細

コスタリカ国章は1848年9月29日政令147号、カストロ・マドリス大統領にて制定。『戦勝記念トロフィーを形造り、その中に三つの火山と両大洋に挟まれて大きな渓谷、その両大洋にはそれぞれ一隻づつ帆船が浮かぶ。左側水平線を表す水面に登る太陽を。二筋のギンバイカの葉が真ん中で結ばれ、白いリボンで、金字で「コスタリカ共和国」と書かれている、その枝で蓋をするようである。火山とその枝との間にはアーチを描くように同等級の星が5つ並ぶ。これは共和国を構成する県を表す。国章の上部先端には、王冠の形を模した青いリボン、そこには銀字で「中米」と。』

さらに、1964年10月21日法令3429号にて改定された。国軍章から国章への名称改定。そして同時に現行の県の数を表す為、5つの星を増やされた。『火山と枝の間にアーチを描くように同等級の星7つを配する。これは7つの県、すなわち、サンホセ県、アラフエラ県、カルタゴ県、エレディア県、グアナカステ県、プンタレーナス県、そしてリモン県を表す。』

3つの火山の不思議

 
コスタリカ国章中には3つの火山がある。これはコスタリカで活火山として今もって活動し、コスタリカを象徴している3つ火山を表している。すなわち、アレナル火山、ポアス火山、イラス火山である。

エルサルバドル・ニカラグアの国旗にある国章の5つの火山とは意味合いが違う。これらの5つの火山は中央連邦の国章5つの火山は5つの連邦を構成する各国を表していた。その伝統を引き継いている5火山であるが、コスタリカの火山とは意味合いを異にするのは不思議である。