連載レポート17:ラテンアメリカ諸国の国旗に見る不思議 (第15回) ドミニカ国国旗 - 一般社団法人 ラテンアメリカ協会

連載レポート17:ラテンアメリカ諸国の国旗に見る不思議 (第15回) ドミニカ国国旗


連載レポート17

ラテンアメリカ諸国の国旗に見る不思議

(第15回) ドミニカ国国旗

執筆者:西岡勝樹(日本旗章学協会会員)

はじめに

ラテンアメリカ諸国の国旗に見る不思議の第15回はドミニカ国国旗の不思議である。

1.ドミニカ国国旗


図1 現在のドミニカ国旗
出所:http://www.dominica.gov.dm/about-dominica/national-symbols/national-flag

1-1. ドミニカ国国旗の根拠法

ドミニカ国国旗は1978年10月31日 時の総督Sir Louis Cools-Lartigueによってドミニカ国エンブレム制定法 1978年第18法令にて制定された。1988年11月3日 現国旗のデザインとなった。
その特徴:
ドミニカ国国旗はその中央に赤い円形のエンブレム、その中にシセロウオウム(アマゾ―ナ・インペリアルス、日本語名ミカドボウシインコ)が描かれている。
円の中には二重線に縁どられたライムグリーンの10個の星。3本の縦横の黄色、黒色、白色の3重色の十字架、その旗地にはフォーレストグリーン。Mr. Alwin Bullyによりデザインされた。

1-2. ドミニカ国国旗の歴史

国旗の日 10月15日

図2 ドミニカ国国旗の変遷

1-3. ドミニカ国国旗の色

1.10個のライムグリーンの星:希望を表す伝統的なシンボル、これらは国内の10教区を表す。
   ひとつひとつは同じ地位、人民の平等を表す。
   赤い中央のエンブレムは社会正義へのドミニカのコミットメント公約を表す。

2.三色の十字の 黄色・黒色・白色の帯は神の三位一体を表す。
 それはドミニカ国が神の至高を知らしめる原理に基づき創設されて以来、十字架、それ自身は神への信心を表している。

3.黄色の帯はドミニカ国の太陽の輝き、主な農業生産物:シトラス(かんきつ類)とバナナを。
 そして、それはカリブ・アラワク族(最初の島の住民)のシンボルである。

4.白色の帯は川と滝の清澄さを、ドミニカ国民の精神の清らかさを表す。

5.黒色の帯はドミニカ国の豊かな黒い土壌を、それは 農業の土台であり、アフリカから受け継いだ血と同様なのである。

6.国旗の生地のダークグリーンはドミニカ国の豊かな青々とした森林を、この島の青々とした豊かな大地を表す。

出所:http://www.dominica.gov.dm/about-dominica/national-symbols/national-flag

1-4. ドミニカ国国旗の中のオウム

シセロウ オウム
学名:アマゾ―ナ インぺリアリス
日本語名は ミカドホウシ インコはドミニカ国の国鳥である。
国際野生希少動物種に指定されている。
ドミニカ国 国章(図4)・国璽にも表れる。

図3 シセロウ オウム


図4 ドミニカ国国章

以    上