連載レポート18:ラテンアメリカ諸国の国旗に見る不思議 (第16回) セントクリストファー・ネーヴィス国旗 - 一般社団法人 ラテンアメリカ協会

連載レポート18:ラテンアメリカ諸国の国旗に見る不思議 (第16回) セントクリストファー・ネーヴィス国旗


連載レポート18

ラテンアメリカ諸国の国旗に見る不思議

(第16回) セントクリストファー・ネーヴィス国旗

執筆者:西岡勝樹(日本旗章学協会会員)

はじめに

ラテンアメリカ諸国の国旗に見る不思議の第16回はセントクリストファー・ネーヴィス国旗の不思議である。

1.セントクリストファー・ネーヴィス国旗


図1 現在のセントクリストファー・ネーヴィス国旗
出所:http://www.gov.kn/national-flag

1-1.セントクリストファー・ネーヴィス国旗の根拠法

1983年9月19日 国旗制定された。
Edrice Liburdによってデザインされた。デザインコンテストにより選ばれた。

その特徴:
国旗はホイストサイド(ポール側)の下側から斜めの黒帯にて二つに分けられる。
黒帯の中には二つの白色の五形星が配される。その黒帯は黄色の帯にて縁取りされる。
斜め分割された上部側の三角形は緑色、下側の三角形は赤色。
緑色は大地の肥沃さを、赤色は奴隷制解放からの国民の苦闘を、
黄色は年間を通じた太陽の輝きを、黒色は国民のアフリカの伝統の継承を、白い星はセントクリストファー
(セントキッツ)島とネーヴィス島の国の2島を表す。
しかし、この二つの星はまた 希望と自由を、独立と楽天主義を表しているとも言う。

1-2.セントクリストファー・ネーヴィス国旗の歴史

国旗の日 9月19日(独立記念日、および国旗制定日)

図2 セントクリストファー・ネーヴィス国旗の変遷

1-3.セントクリストファー・ネーヴィス国旗の色

緑:大地の肥沃さ
赤:国民の植民地から独立を通じた奴隷制からの解放の苦闘
黄:年間通じた太陽の輝き
黒:アフリカの遺産の継承
白い星:希望と自由 (別解釈もある。二つの島も表す)

1-4.セントクリストファー・ネーヴィス国旗 二つの星

希望と自由を、独立と楽天主義、そして 国を構成するふたつの島
☆セントクリストファー(キッツ)島
☆ネーヴィス島
の二つの島からなる連邦国家

図3 セントクリストファー・ネーヴィスの二島
出所:https://www.britannica.com/place/Saint-Kitts-and-Nevis

☆Saint Christopher(Saint Kitts)島
面積:168 km2 人口: 32,000
国の中心地 
サトウキビ産業、観光業が中心クリストファー・コロンブスによって発見され、その名を付けられた。
キッツはクリストファーの短縮形

☆Saint Nevis島
面積: 93 km2 人口: 12,000
温泉がある。独立の動きある。
Nevisとは雪(Nieve)。ネーベス山にかかった雲を雪と勘違いしたことに由来。