『南部メキシコの内発的発展とNGO 増補版』 北野 収 - 一般社団法人 ラテンアメリカ協会

『南部メキシコの内発的発展とNGO 増補版』  北野 収


 1970年代に提唱され始めた社会運動としての内発的発展論(endogenous development)を再評価し、2000年代のメキシコ南部オアハカ州でのNAFTA発効後10年を経て農山村部の社会・経済に「社会改良を求める人々による自発的活動」「外部からの一方的な価値観(グローバリゼーションによる市場原理主義)の押しつけを検証した、2008年に同じ出版社から出版されたもの(https://latin-america.jp/archives/5661)の増補版。初版の一部を削除・圧縮し、新しい社会運動の遺産と新たな展開、ローカルNGOと知識人の評価、運動としての内的発展論と対抗的政策論を論じた第9章と、提示した社会構造と行為主体、実証主義と解釈主義、リアリティ理解のための社会科学的行為の捉え方に関する著者の試論を述べた終章が加筆されている。著者は、農林水産省で国際協力等を担当した後に学界に転じて国際開発論を専門とする獨協大学外国語学部教授。

〔桜井 敏浩〕

(勁草書房 2019年11月 323頁 3,500円+税 ISBN978-4-326-60323-7 )
 
〔『ラテンアメリカ時報』 2019/20年冬号(No.1429)より〕