日系2世のシゲアキ・ウエキ(Shigeaki Ueki)氏は、1935生まれの企業家・投資家・ビジネス・コンサルタントで、コロナ禍前には日本を含め世界を頻繁に飛び回っておられました。
サンパウロ・カトリック大学法学部卒で、1974-78年に同国・鉱山エネルギー大臣、その後国営石油会社ペトロブラス総裁(1979-84)を歴任され、ブラジル政財界の重鎮です。
日本やラテンアメリカ・カリブ(LAC)諸国のみならず世界各国に多くの知己を得ておられます。
COVID-19がLACにどのような困難をもたらしたか、今後どのような変化が予測されるか、さらに日本はどのようにLACとの関係を深めたら良いかをお聞きした。
回答の中でウエキ氏は、COVID-19はLAC諸国の慢性的に脆弱だった政治・社会・経済問題を浮き彫りにした。米国大統領選挙の結果により大きく振れることがあり得るが、ブラジル、メキシコ、コロンビア、アルゼンチンのLAC主要国は、経済・産業の多角化が比較的進んでいるため回復は早いと見る。日本は、欧米諸国に倣って、現地市場に焦点を当てた良いビジネスをこの機会に模索すべきであり、新たな政権によりグローバルな観点からLACとの関係強化に努めて欲しいとのメッセージを寄せている。