オンライン講演会報告 『COVID-19の影響 メキシコ経済変化と働き方』(2020.10.08開催) | 一般社団法人 ラテンアメリカ協会

オンライン講演会報告 『COVID-19の影響 メキシコ経済変化と働き方』(2020.10.08開催)


10月8日講演会報告

【演題】COVID-19の影響 メキシコ経済変化と働き方
【日時】2020年10月8日10:00~11:30
【場所】オンライン
【講師】東京コンサルティングファーム レオン代表 渡辺 寛氏
【参加者】87名

 渡辺氏の講演は、①COVID-19の影響によるメキシコの経済変化と働き方、②今のメキシコで考えていきたい人事、の二つのテーマについて、詳細なデータと現地日本企業の実例に基づく興味深い内容であった。講演後の質疑応答では参加者から多くの質問が出た。
(講演会の資料等は講師の意向で講演会参加者で希望する方に当協会より配布)

1.COVID-19 の影響によるメキシコの経済変化と働き方

  • メキシコのコロナ感染者数、濃厚接触者数は増え続けている。
  • 労働年齢人口5,700万人。2019年第4四半期をピークに減少に転じた。
  • メキシコの失業率は上昇。社会保険の加入者(無期限労働者、有期限労働者ともに)は減少。
  • 失業者によるデモや、授業のリモート化による多方面への影響等が報じられている。
  • 2020年の経済成長率をINEGIは-15%、中銀は-8%とみている。
  • COVID-19関連の国の支援は無いが、州により州税(不動産取引税、給与税など)の減免、融資などがある。
  • ロペス・オブラドール大統領の支持率は低下している(10月3日にソカロで反大統領デモ)。
  • 日系企業への影響の例:事業所の一部閉鎖(商社)、事業の閉鎖(不動産、製造業)。
  • 日墨協会のアンケートでは、9月には71%が事業を再開し、29%がテレワークを行う。非製造業のテレワーク率は58%。89%の企業が需要の減少が問題としている。

2.今のメキシコで考えていきたい人事

  • COVID-19 による活動の規制:州別の色分け(赤、橙、黄、緑)によると、10月2日現在、緑は1州のみ(カンペチェ州)、メキシコシティは橙。
  • 環境変化を機会と捉え、すぐに行動を起こした例:日本電産の永守会長は「COVID-19 は機会である。今こそ経営資源の棚卸しを行う」としてメキシコ(および大連、ポーランド)への投資を決定。
  • 財務の視点からの対策:キャッシュの問題をある自動車部品企業は、需要の無い自動車部品ではなく電子部品を生産することで補った。
  • 棚卸在庫(材料、仕掛品、完成品)の見直し、製造プロセスの見直し。
  • 感染防止策の導入;罰則有り。
  • テレワークの問題点(管理と評価):メキシコ人は自己評価が高い。
  • そこで、Lower Management層を5~7人のグループに分けてPLの責任をもたせる。
  • 成功した例;週に1回、部門毎の会議をし、ローカリゼーションを目指し、人事評価制度を導入。結果として、経営理念が浸透し、ローカリゼーションに成功。
  • 「与えたものが得たもの」;メキシコ人も職場の掃除をするようになった。