【ラテンアメリカ・カリブ研究所レポート】「コロナ禍の煽りで進展足踏み―ラテンアメリカにおけるSDGs(持続可能な開発目標)」桑山幹夫 - 一般社団法人 ラテンアメリカ協会

【ラテンアメリカ・カリブ研究所レポート】「コロナ禍の煽りで進展足踏み―ラテンアメリカにおけるSDGs(持続可能な開発目標)」桑山幹夫


題目

【ラテンアメリカ・カリブ研究所レポート】
「コロナ禍の煽りで進展足踏み―ラテンアメリカにおけるSDGs(持続可能な開発目標)」桑山幹夫

要旨

新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックの煽りで、ラテンアメリカ・カリブ(LAC)地域に経済、社会、環境面で前例のない甚大な影響が多岐にわたって出ている。その結果、LAC諸国での「持続可能な開発のための2030アジェンダ(Sustainable Development Goals: SDGs)」の目標達成が大幅に遅れるリスクが高まってきた。

SDGsはLAC諸国にとって特別な意義を持つ。SDGsの達成に向けて、貧困撲滅(目標1)のために経済成長(目標8)を促進し、教育(目標4)、保健・医療、社会的保護(目標3)、雇用の機会(目標8.3)など、広範にわたる社会・経済的ニーズと平行して気候変動や環境保護(目標13)の問題に取り組む必要がある。新型コロナウイルス(COVID-19)の終息の見通しが立たず、経済・社会格差が深刻化するLACの現状では、同目標の達成に大幅な遅れが出ないように、新たな公共政策を打ち出していかなければならない。

本レポートは、2021年3月に開催された第4回フォーラム(オンライン)会議に向けてECLACが作成した新しい報告書、Building forward better: Action to strengthen the 2030 Agenda for Sustainable Development(『より良い未来に向けて:持続可能な開発のための2030アジェンダを強化するための行動指針』)を参考にして、COVID-19 がLAC地域のSDG達成にどのような影響を及ぼしているのか、について考察する。

【ラテンアメリカ・カリブ研究所レポート】「コロナ禍の煽りで進展足踏み―ラテンアメリカにおけるSDGs(持続可能な開発目標)」桑山幹夫