『カイマンのダンス -アマゾンのおはなし-』 市川 里美 | 一般社団法人 ラテンアメリカ協会

『カイマンのダンス -アマゾンのおはなし-』 市川 里美


アマゾン川の畔に住んでいる少女ローザと兄ナポ、両親の一家は川で魚を釣り、ジャングルで狩りをし、野菜や果物を採って暮らしている。パパは毎日魚を捕って来るが、ある日赤ちゃんカイマン(アリゲーター科の鰐の一種)を捕まえて帰ってきた。今夜のおかずにというパパの腕に噛みつきカイマンは森に逃げ込んだ。学校でカイマンは保護動物で殺してはいけないと習っていたローザは、ナポと共にカイマンを見つけ毎日魚を与えるとカイマンは家族の元に帰りたいという。翌日パパは魚を捕ると言って川に出るが、家族を養うために大きなカイマンを狩ろうと昨日と同じ釣り場に向かうが、カイマンの群れに襲われ命からがら家に戻る。赤ちゃんカイマンは、パパの後を付けてきた家族と帰るというが、親切にしてくれたローザとナポにお礼に楽しい『噛みつきダンス』を見せてくれ、家族は揃って川に帰って行った。その後パパは毎日魚を捕りに出るがカイマンは危険過ぎると手を出さなくなり、ナポも魚を捕りに行くが友だちになったカイマンには絶対に捕まえない。

パリに在住し世界を旅する絵本など多くの作品を発表している作家が、生きるために必要な物は、アマゾンの自然の中から獲って暮らしている家族の姿をほのぼのとした絵と文で描いている。

〔桜井 敏浩〕

(BL出版 2021年6月 32頁 1,400円+税 ISBN978-4-7764-1013-3 )