執筆者:相川 知子(スペイン語通訳者、異文化コミュニケーター、在ブエノスアイレス)
アルゼンチン、特に首都ブエノスアイレスに駐在の場合、大きな都市なのでだいたいのものは揃えられます。一番重要なのは毎日のことや、食べることだと思います。そのほか順次書いていきます。なお、前任者が置いて行ってくれる場合もありますので確認されたらいいでしょう。ちなみに私はお帰りになるときにお古をいただいて何とかやっております。例えば、うちの長女は7年前に出張で来られた方にいただいたユニクロのビニールパーカーが気に入って、雨の時レインコートとしてまだまだ使っています。
1.日本食器 (おちゃわん、おわん、どんぶり、箸、箸置きなど)
最近は NUEVA CASA JAPONESAという日本食材雑貨店で売っているものが増えました。そのため、買い足すことは可能です。ただ100円均一のものが多いです。日本製品は基本3倍から5倍のお値段です。また種類も多くありません。日本では100円均一の物が500円ぐらい(為替によっては安いときもあります)で売られていますのでそれで問題ないのでしたら、当地で買い足すことは可能です。洋食器は問題なく揃いますが、日本料理関係の、特に小皿関係はないので、必要だと思うのならお持ちになるといいでしょう。
2.日本調理器具
おたまやフライ返しなどはありますが、ないのは、
1)菜箸 2)木べら 3)おろし器 (チーズなどをすりおろす大きいのはあります)です。私は木べらは10年以上使っています。
4)ざる 濾し器のような目の細かいものは難しいです。粗いのでよければあります。
5)急須も同様です。紅茶のでよければあります。
6) 刃物系 調理用ハサミ ごっつい立派なのはあります。小さめのはなかなか切れなかったりします。缶切りも同様です。包丁類 こちらはナイフの大きいもので、もちろん肉類を切るのは便利でありますが、日本的な五徳包丁、刺身包丁は持ってきた方がいいでしょう。
7)すり鉢、寿司桶などの日本的調理具も必要なものはもちろん持ってきた方がいいです。ただこれらはNUEVA CASA JAPONESAでも売っています。上等でないのに高かったりすることもあります。またたまに入荷していない場合もあります。
これはうちのせいろです。すでに使用済みなのをいただいてからもう10年は経っていると思います。
3.小さめ水筒
日本製が安くて一番機能性が高いです。近年エコでもあり、アルゼンチン人の人も水筒(でも保温できないものが多い)を使うようになりました。一リットル以上の大きなものなら、水筒、魔法瓶、ポットがあります。電気湯沸かしポットもありますが、日本的な小さい350ml や500mlなどは持ってきた方が便利でしょう。
4 タッパー類
お金を出せばいいのはあります。
日本的発想のお弁当箱や重ねることができたり、しっかり閉まる系のものは難しいですが大きい物はあります。
5.調理用ミトンや鍋敷きなど
ミトンは巨大か、プロフェッショナル用ならありますが、もしくは全く役に立ちそうにないものが多いです。鍋敷きはこちらでは紅茶用の大きいのがありますし、INDIVIDUALという一人一人食器を載せるランチョンマットがあるのでそれが役立ちます。
6.小さいパウンドケーキ型
大きいものは問題なくあります。
1.文房具
最近はスーパー形式で自分で手に取ってみることができるお店が多いので便利です。基本的なものはかなり揃うようになりました。折り紙の質も問わなければなりませんが、多少持ってきた方がいいでしょう。値段も日本的感覚では文房具はたぶん3から5倍でしょう。ただ、ドルとペソの差があるので、もしかしたら安く感じるかもしれません。コクヨのB5ノートなどはありません。こちらでは大学ノートか、B5よりも小さいサイズを小学校で使います。中学生からA4サイズのノートを使っています。
幼稚園用の小さいハードカバーが主流です。ペン類などは簡単なお土産にもなります。画用紙関係は問題ないでしょう。ホッチキスなどは日本製が一番いいです。ファイルはコクヨなどのメーカーでしっかりしたものが便利です。ペラペラでよければあります。現地の学校ではえんぴつよりも万年筆またはボールペンを使うことが多いです。
2.髪の毛関係グッズ
シュシュなどは日本製が安くてカワイイです。お土産にもなります。品質やこちら的な明るい色がお好きならよく売っています。
3.折りたたみ傘などの雨具
昔に比べれば使える折りたたみ傘が手に入るようになりました。しかし輸入品で、高めで、あまり小さくなりませんし、軽くないです。日本から一本持っていれば安心です。できれば丈夫なのを持ってきた方がいいでしょう。雨はしとしとより、どしゃーと降ることが多いです。まあ出かけなければいいんですが。突然の豪雨もありますがブラジルのようなスコールの時間などはありません。。。。ついでに日本の使い捨てのようなレインコート、ビニール傘もありません。結構雨が横にふったり、急に降ったりするので小さくできるレインコートがあれば重宝するし肌寒い時にも羽織れます。
4.衣類
1)ストッキング 薄め、厚め 値段や種類以外に股下のサイズが違うので日本製がいいでしょう。もちろん当地製も品質がよくなってきましたから、買い足せますが比較的すぐ破れる代物です。だいたいこちらでは夏ならばストッキングをはかず生足な場合も特に問題ありません。
2)ソックス ずいぶんよくなりました。3足10ドルぐらいであります。でも、日本製もしくは日本で売っている物が一番です。
3)下着類 COCOTという店はある程度値段も品質も耐えられる範囲ですが、女性の下のはかなりハイカットですからそれがいやなら上下もってきたらいいでしょう。男性の下着は一枚10ドル近いものなら品質は大丈夫です。もっと安いのがよろしければ日本で買ってきたらいいでしょう。
4)スポーツウェア NIKEなどのブランドを買えば問題ないです。普通のはかなり品質が落ちますし、すぐにダメになります。室内着にもなるような適度なものがいいのなら日本から持ってきたらいいでしょう。
5)日本的なほどよい長さのタオルやハンドタオル、ハンカチなど。バスタオルは大きくていいものがあります。ハンカチは使わずティッシュを使います。ELITEのメーカーなら安心して使えます。慣れないと分厚く感じるかもしれません。
5..雑貨類
耳かき、爪切りなど必要です。爪切りの大きいのと爪が飛ぶ仕様でいいのならあります。
体温計はあります。日本製のOMRONを売っています。日本よりドルペソベースでは安いかもしれません。。。お得なのは吸入器(OMRONがベスト)が普通に売っていて、どの家庭でも一台あるので小児科の先生が吸入用の薬をよく処方してくれます。
靴類ーーー 問題ないでしょうが幅広の人はHushpuppies 系の店がお薦めです。サンダルやスリッパは持ってきた方がいいでしょう。(スリッパはほぼありません。私はクロックスを部屋履きに使っています)エプロン類はシェフ以外ほぼ使いませんから、あまりありません。
なお、赤ちゃんグッズは特に消耗品はおむつなどなんでもありますからご心配なく。
離乳食は手作りが普通です。旅行用程度に最近は少し売っています。
ベビーカーは空港移動やこちらでタクシー、バスに乗るときの折り畳みのものは持ってきたらいいですが、本格的に街歩きはタイヤがしっかりしたものがいいでしょう。
アルゼンチンで出産・子育てカテゴリーの記事もどうぞ
http://blog.livedoor.jp/tomokoar/archives/cat_50046070.html
【世界の子育て:アルゼンチン】子ども&子連れが最優先の社会! | 子供とお出かけ情報「いこーよ」
なお、重宝するものとして
100円均一で日本的グッズ、文字がある、招き猫キーホルダーなど
###ちなみに100円均一の多くのグッズの相当品は、当地ではあった場合(ないこと多いですが)5ドル以上でしょう。
漢字Tシャツ(アルゼンチン人に大人気で、あげたら愛されること間違いなしです)
日本で安く手に入るものは高く、日本と同じ品質のものは高いです。
逆に日本で比較的高い物は安かったりしますので難しいです。
日本製の電化製品は電圧が違うので変圧器などが必要です。
なお、地方になりますとブエノスアイレスに来た時買う、ということ以外は難しいですが最近は健康食品DIETETICOSに醤油やごま油など売っている店があります。
最近はインターネットで買って地方発送ということもできないことはないようです。別途、駐在の方々でアルゼンチン在住のDNIという身分証明書があればアルゼンチンサイトのネット購入が可能ですがない方は難しい場合があります。
Nueva Casa Japonesaの店舗。新装開店で大きくなり1月5日からレストランもオープンした。
せっかくブエノスアイレスまでいらっしゃったら是非お会いしたいです。そしてお土産がたくさん、それが、心が行き届いているものばかりいただくと、とても嬉しいです。例をここに紹介します。また当地に住んでいる日本人の友だちに何を持って行ったらいいか、さらに当地で何がないか、また一方で現地の人へのお土産などの参考になると思います。
1。ふりかけ (いろいろ日本でありますが、丸美屋ののりたまが一番人気です 業務用が特にいいと思います)
2。お菓子 (柿の種、いちごミルク、アポロチョコレートなどイチゴ味チョコレート、わたパチ、ブルボンルマンド、歌舞伎あげ、抹茶味など)
3。折紙 (フンダシオン サダコの折り鶴教室で使えます!)
4。子ども向け文房具や髪の毛のグッズ(日本では100円均一のものも当地では品質はとても高くてかわいい)
5。折りたたみカサ (当地のカサは中国製が普通ですが、すぐに壊れてしまいますし、高い!)
6。ストッキングやソックス(当地のはすぐにやぶれてしまい、高い)
7。その他、食材は何でも!!!(ハウスバーモンドカレー中辛〈S&Bは高くてもありますがこちらはない)/おたふくソース/のり/緑茶など)
8。和菓子
なお、ほんだしや味の素はブラジル製が売られています。COTOスーパーにあることもあります。
おしょうゆもキッコーマンはCOTOのスーパーでも売っています。別途日本食材店でヤマサはあり、オタフクソースも最近はあります。その他、日系栽培農家のごぼう、きゅうり、なす、だいこんもあります。たまに味噌や納豆もあります。詳細は以下の記事へどうぞ。
Nueva Casa Japonesaが大きくなって新装オープン1月5日からレストランも営業再開です。 – 主観的アルゼンチン/ブエノスアイレス事情
こちらはアルゼンチン人向けお土産ーーー
9。漢字Tシャツ (アルゼンチン人に大人気です)
10。100円均一で日本的グッズ、文字がある、招き猫キーホルダーなど
なお、アルゼンチン人向けの手土産で、食べ物、特に緑茶や、おせんべい、和菓子などはいい物でも基本口に合いませんので、不人気です。日本からわざわざ持って来たのに残念ですから、何か和風小物にするか、または当地に来てから、こちらのアルゼンチン人が大好きなお菓子などを手土産にすると、喜ばれます。それに折り鶴をつけて和風テイストはいかがでしょうか。
もちろん上等なお土産は、例えば広島の銅細工のペン置きや飾りプレート(薄くて軽くて上質なのと私は広島出身なのです)などデスク周りの小物だったり、飾るもので置くもの掛けるものが結構喜ばれます。これで日本をアピールしたらいかがでしょうか。干支系も可愛いし、扇子や手ぬぐいも額にする人がいます。かなり重いですが南部鉄器の急須的なものが最近多くの喫茶店で流行っています。もちろんこちらで売っている物は純粋な南部鉄器ではありませんから、本物が分かる人には喜ばれるかもしれません。
日本語書籍のある図書室が市内にあります。以下の二つは予約したり、利用時間の制限や会員制度がありますが、一般開放している図書室です。
在アルゼンチン大使館 広報文化センター 図書室
住所: Bouchard 547, piso 15, (C1106ABG) C.A.B.A., Argentina
電話番号: (+54-11)4318-8240
Fax:(+54-11)4318-8241
Eメール: centro-info@bn.mofa.go.jp
開館時間: 09:00~12:30、14:30~17:00 月~金曜日(祝日除く)
図書利用のための会員手続きについて 利用無料
https://www.ar.emb-japan.go.jp/itpr_ja/ReaperturaBibliotecaJP.html
日本語書籍、日本についての英語やスペイン語の書籍など
日亜学院
秋篠宮文庫 (BIBLIOTECA SU ALTEZA IMPERIAL PRINCIPE AKISHINO)
住所:Pringles 268 C.A.B.A.
電話:(5411) 4983 3310/0072
時間: 火17:30 から 20:00、木 15:30 から 19:00、土11:00から16:00
図書利用には会員になる必要有り。会費有。
各種日本語書籍、特に漫画の蔵書が多い。
その他、在アルゼンチン日本語教育連合会、日本庭園に図書室がありますが、現在利用未確認です。コロナ禍、また人手不足(日本語を理解する人が少なくなってきた)という要因もあります。
また在アルゼンチン日本人会日本人移住歴史アーカイブにも書籍がありますが、一般公開されていません。
その他は日本から取り寄せるよりは日本から持ってくる、持ってきていただく、または最近は電子書籍が便利でいいでしょう。
なお、上記含めて似たようなものを探したり、生活用品のお薦めや区別をお知らせするお買い物ツアーを近所のスーパーで時々開催しています。だいたい月の第一火曜日に行っています。 よかったら御連絡ください。
tomokobuenosaires@gmail.com
その他お得やイベント情報、現地のおもしろい習慣やスペイン語を学ぶお薦めなどを掲載しています。1998年よりアルゼンチンをはじめ南米のことを日本語で発信中ですので時々チェックしてみてください。
「主観的アルゼンチン・ブエノスアイレス事情」/
以 上