今月から、コロンビアのボゴタ在住のAndes Tours Colombia代表の新井賢一氏に、連載で執筆していただけることになりました。
標高2600mにある南米コロンビアの首都ボゴタは雲海と星が近く見える町です。 一年を通じて朝は冷涼、日中は温暖なこの町の日常を、コロンビアでただ一人の日本人旅行業関係者である首都ボゴタの旅行会社ANDES TOURS勤務の筆者がご案内します。コロンビア国内唯一の日本人ガイドとしてご案内するツアーの内容も紹介しています。
コロナ感染者数減少を受け、2022年5月1日より首都ボゴタを含む293の自治体ではオープンスペースでマスク着用義務の廃止(公共交通機関では引き続き継続)、イベント会場や博物館・美術館等への入場の際にワクチン接種証明書提示が不要となります。2020年3月から始まったコロナ禍より実に2年超もの月日を経て状況が変わりました。道を歩く人々のおよそ4分の3程度はマスク非着用となり「自由が戻って来た」と感じているかもしれません(私はお客様相手の仕事をしている事もありますので自主的に引き続きマスク着用継続します)
そして2019年以来となりますが日本のゴールデンウイークに合わせてこれも実に久しぶりに日本から観光で来訪されるお客様をお迎えします。2020年は完全ロックダウン、2021年はまだワクチンが出回っておらず失意の中でゴールデンウイークを迎えましたが、今年はようやくやっと日本からお客様から来訪されるという事で嬉しい事この上もありません。4月・日本の新年度に合わせて出張事案がほぼ完全に復活したようで、こちらの航空券手配も増えてきました。丸二年の空白はあまりにも大きいですが、これから徐々に元へ戻る事を期待しています。
そんな中ですが先日首都ボゴタ旧市街地区に用があった際、日本の知人からかねてより依頼を受けたものを調達しました。それがタイトルにもありますベネズエラ紙幣を使ったバッグです。ハイパーインフレによりもはや紙くずとなったベネズエラ紙幣約1,000枚近くを使用したものです。
そしてこちらが実際買い付けたものです。紙幣は紙くずですが完成品は安くなく肩掛け部分も紙幣で出来ているものは約6,000円前後します。いずれも前述の通りベネズエラ紙幣を1,000枚近く使用し、ナイロン製の釣糸を使って編み上げているものです。色使い(異なる色の紙幣をバランスよく組み合わせています)もなかなかセンスある逸品かと思います。紙幣がベネズエラ製ですので「コロンビアのお土産」とは言い難いですが、珍しいという点ではなかなかの品ではないかと思います。
太った作風で知られるコロンビアの芸術的巨匠で画家・彫刻家フェルナンド・ボテロの個展「ボテロ展 ふくよかな魔法」が2022年4月29日より東京・渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムを皮切りに名古屋・京都で開催されます。日本でのフェルナンド・ボテロ個展は実に26年ぶりとなります。ボテロ生誕90年を祝う特別展として開催されるのが今回の個展です。
ボテロは、自分の作品多数を国に寄贈しています。それらを展示しているのがボゴタにある「ボテロ博物館」です。ここには有名なボテロ版モナ・リザやボテロ自身の自画像(本人はスリムな体系です)も描かれている女性など多数のボテロ作品を無料で鑑賞する事が出来ます。
こちらは別の場所「国立博物館」に寄贈・展示されているこれも有名な作品「オレンジ」です。あのオレンジもボテロの手にかかればこの通りです。今回日本で展示される予定の作品の大半はヨーロッパ各地に点在しているものを集めて送るのかもしれません。いずれにしてもボテロ独特の画風を日本国内各地で見る事が出来る機会が訪れます。このボテロ展 ふくよかな魔法の他にもコロンビア人たる彼の作品が多数展示されている当地ボゴタやメデジン等で是非とも数多くの作品をご覧頂ければと思います。コロンビア御来訪お待ちします。
先日ボゴタ在留邦人の御家族様からボゴタ市内にある「ボテロ博物館」「金博物館」「国立博物館」見学予約とガイドのお申し込みを承りました。ちょうど後日複数回同様のガイド業務がある為、久しぶりにこれらの博物館をご案内しました。
2021年11月現在、ボテロ博物館と金博物館は見学に際して予約が必要でそれぞれのサイトから入館予約をすれば無料で見学出来ます。それらの手続きも代行し、いざご案内となりました。小さなお子様連れで約一時間の見学ですと特にお子様はじっとしていられないので、館内の展示品の中でもこれは是非とも見ておく必要があるものを選んでご案内する必要があります。その意味で今回は効率よく、且つ日本語でご案内しましたので良かったのではないかと思います。
黄金博物館も同様で広い館内の中で特に重要な金製品を選んで案内する必要があります。くまなく回れば二時間程度はかかります。こちらもちょうど一時間(予約に際して館内見学時間は原則一時間)でご案内しました。
今回は現地博物館集合、現地解散での全行程日本語による見学ツアーとなりました。ボゴタ在留邦人の方々、旧市街地区観光や博物館見学ツアー(含む見学予約手続き)を日本語でご案内します。勿論現地集合・現地解散でも大丈夫です。
1月はオミクロンの影響でコロンビア在留邦人の方々の出張・御旅行・一時帰国などの動きや国外からの来訪などが止まってしまい、かなり危機的な状況でした。ピーク時には一日あたりの新規感染者数がほぼ35,000人に達しようかという勢いでしたが、最近では2,000人を切ろうかという程に落ち着いてきました。ピーク時の6%程度という事になります。3回目のブースター接種が順調に進んでいる事・就学児への接種が始まった事など色々な要素があると思います。これにより2月中旬から徐々に色々な事が動き出してきました。
そのような最中で毎年恒例の「コロンビア旅行博覧会」が開催され、見学してきました。昨年のこの時期はまだワクチンが出回っておらず恐怖に怯える毎日でしたが、今や私自身も3回目のブースター接種を済ませた身です。だからと言って100%安心できる訳ではありませんが、少なくとも昨年の今頃よりは精神的に安心しています。2年ぶりのコロンビア旅行博覧会入場となりましたが、今回はコロナ前を彷彿とさせるすごい数の業界関係者で大賑わいで、活気が戻って来た事を実感しました。
国外・特にヨーロッパからの観光客は少しずつコロンビアを訪れていてボゴタ市内旧市街地区でもグループの姿を見かけます。その数はコロナ禍前よりは勿論まだまだですが、それでも復活の兆しが見られます。日本からの観光でのご来訪はそれにも増して少ないですが近隣諸国在住の日本人の方々の来訪のお話は少しずつ受けてきています。
私自身は元々薄利多売・仕事的に大変ないわゆる団体ツアーの取扱にはほぼ興味がなく、お一人様からの完全オーダーメイドの御旅行アレンジを得意としています。今になってそれが良かったと思える状態になっています。日本からの団体ツアーは少なくとも今年後半あたりからようやく少しずつ始まると予想しています。他方、個人の旅行は他の方々の意向には影響されずご自身の意思で旅立てますので、まずはこちらが先行して再開・コロンビアへご来訪頂けるものと思っています。多様な地形に富んだ国・コロンビアへのご来訪を心からお待ちします。
既に日本を始め世界中で公開されているディズニー映画60作目となる「ミラベルと魔法だらけの家」ディズニー好きの方など多くの方が鑑賞しているようです。この映画の舞台は「コロンビア」山中にある村です。
こんな感じで魔法だらけの家に似たような風情ある造りの建物がコロンビア国内各地にあります。この家を探してコロンビアを訪ねてみてはいかがでしょうか(笑)上映中はコロンビアに関する様々な特徴的なものが登場します。伝統家屋・民族衣装・食べ物・動物・民芸品・花々など。。。
このミラベルと魔法だらけの家には「コロンビア」が凝縮されています。アニメ風に描く事により更に分かり易くなっているように思います。伝統衣装もコロンビア国内各地で色合いが随分異なります。それらを知る為にコロンビアへお越し頂くのも良いのでは。御来訪をお待ちします。
以 上