『移民の衣食住 Ⅰ -海を渡って何を食べるのか』 河原 典史・大原関 一浩編著 - 一般社団法人 ラテンアメリカ協会

『移民の衣食住 Ⅰ -海を渡って何を食べるのか』 河原 典史・大原関 一浩編著


「移民の食」を食べ物の生産・消費・市場と食の意味や語りに注目して、多岐な分野の研究者が学術的に考察した論文やコラムをまとめた論集。戦前・戦中と戦後の時代に分け、北米・ハワイとそれに加えて日本・ブラジル・フィリピン・ドバイ等の地域での日本人はじめ様々な移民集団を扱っている。

ラテンアメリカについては、ブラジルのトメアスへの日本人移民による入植史、俳句会の誕生と胡椒栽培の始まり、動植物食材を農作物をテーマとする俳句をブラジル移民史研究者の半澤典子 JICA研究所プロジェクト研究分担者が、ブラジルの日系コロニアで発行された雑誌『椰子樹』に収録された短歌を異文化コミュニケーション研究者の金本伊津子桃山学院大学大学院経営学研究科教授が、それぞれ日系移民の食文化を詩歌から考察している。

〔桜井 敏浩〕

(文理閣 2022年3月 280頁 3,000円+税 ISBN978-4-89259-905-7)