さらに、これに加えて、私の友人からも以下の興味深い指摘があったので紹介します。重電機メーカーとして、ユカタン半島で工事を行った経験のある人の実際の現地事情ですから、かなり精度が高い意見と思います。
「僭越ながら小職が感じた『アポカリプト』のおかしな点は;
(1)ユカタン半島には実際には川も大滝も無い。弊社が建設した 火力発電所はユカタン半島のど真ん中に位置していますが、水源は全て井戸です。発電所敷地の何倍もの井戸エリアを擁しています。
(2)主人公が妻子を枯れた井戸に隠したという設定でしたが、ユカタンであれば、あの手の穴はすなわちセノーテ(cenote)です。中に水が溜まっているのが通常です。発電所のそばにも結構有名なセノーテがあって、欧米の観光客が水着を持って泳ぎに来ていました。さすがに小生は泳ぐ気になりませんでしたが、眼が退化した魚が生息していました。」
なお、この映画について「アンデス文明研究会」の会報『チャスキ“Chaski”』35号の57〜59頁に、「古代マヤを描いた映画『アポカリプト』」と題して、やはり幾つかの疑問を呈した的確な評が載っています。
http://www.latin-america.jp/modules/weblinks/visit.php?lid=73