『アマゾン、森の精霊からの声』 南 研子 - 一般社団法人 ラテンアメリカ協会

『アマゾン、森の精霊からの声』 南 研子


1988年に熱帯森林保護団体“RainForest Foundation Japan”を設立し、アマゾンのインディオ支援、熱帯雨林保護、植林、学校建設などの活動に奔走している著者の活動記。著者によれば、日本人とアマゾンは大いに関わり合いがあるといい、いまアマゾンの森林に火を放つのは、化石燃料に代わるエネルギー源として注目を集めているエタノール生産のためのサトウキビ、食用油や飼料用の大豆栽培の拡大のためだという。実証調査からのアプローチではないが、文字どおりアマゾンの膨大な水量に一滴の水を注ぐ如き活動を継続していることへの情熱が感じられる。著者には、『アマゾン、インディオからの伝言』(ほんの木)前作がある。[桜井 敏浩]

(ほんの木216頁2006年11月1600円+税)