アンデス高地やアマゾン河上流へ1973年以来毎年行っているという写真家の、アマゾン奥地紀行。書名の「カランバ」は、南米の多くの人が「こりゃまた」、「しまった」、「なんてこった」という時に発する言葉だが、本書はまさしくアマゾン奥地で著者が発した「カランバ!」の連続を、体験記と多くのカラー写真で語ってくれる。
小型飛行機、ペケペケというエンジン音を響かせて川の上り下りする小舟の旅、様々な動物、鳥、虫、魚などとの出会い、森の先住民の生活の知恵、撮影のために分け入る深い森でのキャンプなど、実に興味深い。巻末にアマゾン河上流でのカノア(丸木舟)での旅に準備する食糧や装備の解説があり、長年の著者のノウハウの一端を知ることが出来る。
(理論社190頁2008年1月1500円+税)