上野 久著『メキシコ榎本殖民』(中公新書 1994年)を、京都精華大学漫画化プロジェクトチームが漫画化したもの。1897年、今から100年以上昔に、理想郷建設に夢を賭けた明治の男たちの物語。苦労を重ねてメキシコに農場を拓き、水力発電を設置、現地住民との協力を図り、メキシコ革命や第二次世界大戦に翻弄された榎本植民地の歴史。
メキシコへの榎本殖民団、現地事情の誤算、日墨協働会社の設立と解散、藤野植民地の開設、素晴らしき人々、第二次世界大戦による辛酸、パイサーノ!と呼べる近年までを語っている。
(京都国際マンガミュージアム発行・(株)コトコト発売2008年3月94頁952円+税)