【演題】ラテンアメリカのフットボールとワールドカップ
【講師】山田 彰氏 前駐ブラジル大使
【日時】2023年2月2日(木)10:00~11:30(日本時間)
【場所】オンライン
【参加者】50名
山田大使は、昨年のワールドカップ、カタール大会で全64試合中52試合をリアルタイム中継観戦するほどのサッカー・オタク(司会者紹介より)。講演では、ブラジル・セレソンのユニフォーム姿で、ワールドカップの他、コパアメリカ、チャンピオンズ・リーグ、女子サッカー等に至るまでラテンアメリカと「フットボール」全般について、熱く語られた。
ラテンアメリカではフットボールは「欠くことのできない共通言語」。カタール大会でブラジルはクロアチアに負け、決勝戦に進んだアルゼンチンはフランスと対戦して優勝。ブラジルやアルゼンチンでは優勝しなければ批判される。ラテンアメリカでは、みんながフットボール・ファンというわけではない。ナショナル・チームよりも地元チーム愛が強く(世界標準)、「家を質に入れてでも応援する」人も居るほど。
一方、外交上でも安倍総理がメキシコ訪問の際、メキシコ大統領から「メキシコは日本を信じている、又、日本がメキシコを信じていることはメキシコのアギーレ氏を日本代表の監督に任命したことからも分かる」との発言があったことなど、フットボールが日本と中南米との外交の上で果たす役割もご説明頂いた。
日本代表はアジアにあって、強豪国との対戦が難しいなかで、これまで2回、コパアメリカに招待された。2014年、安倍総理の訪伯時に「サッカー感謝の集い」を開催、日本のサッカーの発展に貢献したブラジルの選手・監督を表彰。
2023年女子ワールドカップ、メキシコ・カナダ・アメリカで開催される2026年ワールドカップに期待したい。
講演後、リオ・オリンピックにおけるマリオに扮した安倍総理の演出、日本のメディアの甘い評価、100周年記念となる2030年ワールドカップの開催地、ワールドカップ優勝は経済浮揚効果があるか、等について興味深い質疑応答があった。
※会員様限定の資料となります。
講演会報告:山田 彰氏 前駐ブラジル大使「ラテンアメリカのフットボールとワールドカップ」講演会資料