【演題】JICA中南米2所長報告会
【講師】福井 康氏 JICAパラグアイ事務所長
高砂 大氏 前JICAニカラグア事務所長(現JICA沖縄)
【日時】2023年2月15日(水曜日)10:00~11:30(日本時間)
【場所】オンライン
【参加者】89名
【パラグアイの現状と今後の協力方針】
パラグアイは政治的・経済的に安定しており、4月の大統領選挙でも与党が勝利するとみられる。親日国。台湾と国交がある。一人当たりGNIは5,000ドルを超え、無償資金協力が難しくなりつつある。2021年2月、AEP(パラグアイ宇宙機構)、九州工業大学、JAXAとの協定で、初の人工衛星打ち上げに成功(技術協力)。パラグアイの課題は、①モノカルチャー。②貧困・格差、③インフラ、の3点であり、今後の対パラグアイ協力は、「国家開発計画2014-2030」を踏まえて、「持続的経済開発」と「社会開発」に重点を置いてゆく。
【JICAニカラグア事務所の事業について】
2018年に社会保障改革を発端とした騒乱があったが、現在、市中は平穏に見える。但し、2007年以降、オルテガ政権が続く中で、2021年の大統領選以降、専制的な動きが増加している。ニカラグアはJICAの協力スキームの全てが当てはまり、技協、無償、有償、ボランティア、研修を活用中。政権が長く続いているため、担当者が変わらず、協力の効果・成果が上がっている。今後は、民間連携、草の根技術協力の分野を開拓してゆく。現在準備中のタスクフォースに、BIWAKOタスクフォース、YAZAKIタスクフォースがある。
【質疑応答】
講演後、ニカラグアのオルテガ独裁体制の日本のODAへの影響、2009年に完工したアスンシオン大学病院のアフターケア/メンテナンス、「ナショナル・ボランティア」、ニカラグアでの小学校22校建設後のその後の展開、台湾のODA、ニカラグアの日本庭園の活用状況、等についての質問が出され、講師お二人から丁寧にお答えいただいた。
※会員様限定の資料となります。
「JICA中南米2所長報告会」福井 康 パラグアイ事務所長/高砂 大 ニカラグア前事務所長