『ブラジルから遠く離れて 1935−2000 クロード・レヴィ=ストロースのかたわらで』 | 一般社団法人 ラテンアメリカ協会

 『ブラジルから遠く離れて 1935−2000 クロード・レヴィ=ストロースのかたわらで』


レヴィ=ストロースは南米先住民の集落での民族学調査から「構造人類学」という方法論を確立した。1955年に刊行された『悲しき熱帯』(邦訳 川田順造訳 中公クラシックス、室淳介訳 講談社学術文庫『悲しき南回帰線』)は、その20年前のフィールド調査の紀行である。未開社会を分析し、欧州文化中心を批判した文芸作品としても高く評価されているが、青年時代にこの著作に出会い、人類学者の道を歩んだ今福は、若きレヴィ=ストロースが社会学の教授として招かれた同じサンパウロ大学に招聘され、彼が1935年のサンパウロを撮ったスナップ写真集『サンパウロのサウダージ』(今福龍太訳・編著 みすず書房 2008年

http://www.latin-america.jp/modules/bluesbb/thread.php?thr=157&sty=1&num=l50#p172 )を丹念に辿り、同じアングルでの再撮影を行った。

本書は2007年に東京で開催された映像展示展をドキュメント化したもので、二人のサンパウロ市街の写真の対比を交えつつ、今福が選んだレヴィ=ストロースの『悲しき熱帯』等の文章と彼の文章の抜粋を綴っている。

(今福 龍太&サウダージ・ブックス(浅野卓夫) サウダージ・ブックス発行、港の人発売2009年5月133頁 2000円+税)