キューバのアートを中心にした写真と紀行の本。『キューバトリップ—“ハバナ・ジャム・セッション”への招待』(産業編集センター 2007年)の著書があり、キューバ音楽のレコード・レーベルを立ち上げた写真家と、キューバについてはまったく初心者の文章が、社会主義を標榜する国の街のあちこちにあるゲバラの壁画やポスターなどのアートワークを見て回る。カルチャーを探訪する旅ガイドも収録している。
紙質のせいか折角の興味深い写真の鮮明度があまりよくないのが残念だが、街中の落書きに至るまで実によく様々なアートや光景を集めたものだと感心する。音楽以外でもアートのレベルが高いキューバの実態を垣間見させてくれる。
(発行:東京キララ社発売:河出書房新社2009年1月160頁1800円+税)