ルイス・バラガン(1902〜88年)は、メキシコ第2の都市グアダラハラ生まれ、建築家としてメキシコ市とその郊外で住宅設計、造園、住宅地のランドスケープデザインで多くの優れた実績を残した、メキシコのみならず世界で高く評価されている建築家である。
1948年から終生住んだチャプルテペック公園近くにある彼の邸宅は、20世紀最高の名作住宅といわれ、今も世界中から建築家などが訪れる。本書の前半は、あたかもこの家を訪れバラガン自身により招き入れられ各部屋を案内されるように、細部に至るまでバラガンの美意識が行き届いた名建築を訪ねる。後半は、バラガンの小伝と設計したメキシコ市の全作品を紹介し、詳細な地図を付している。
2009年9月から2010年1月24日の間ワタリウム美術館(東京都渋谷区神宮前3-7-6)で開催されている「ルイス・バラガン邸をたずねる」展覧会を記念して作成されたものである。
http://www.watarium.co.jp/museumcontents.html
(新潮社(とんぼの本)2009年11月143頁1500円+税)