『ブラジル技術移住者が見た世界』  山口 正邦 | 一般社団法人 ラテンアメリカ協会

『ブラジル技術移住者が見た世界』  山口 正邦


長野県出身の化学技術者で、1961年30歳の時に妻と長女を連れてブラジルへ移住し、幾つかの工場で働いた後に米国への留学を経て、自動車エンジン用プラグ製造のNGK(日本特殊陶業)のブラジル会社へ入り、ブラジル国籍を取得し28年間勤め上げ、定年後は日系社会の諸団体で活動している著者が、これまでサンパウロ新聞等に寄稿した回想とブラジル、南米や世界各地への旅行エッセィ集。

農業やその後商業に転じた者が大半であった日系移住者の中で、日本の大学で化学を学んで来た技術移住者の目から見たブラジル企業や社会、米国の大学生活についての随想に加えて、3年間働いたマタラゾ財閥家の盛衰、日本とブラジルの農地改革の比較、日本移民がブラジルに持ち込んだ柿、リンゴなどの栽培の苦労、そして在住者ならではのブラジル各地の紀行など、多彩な内容になっている。

(柏企画2009年5月281頁1800円+税)