『インカの食卓 — 古代から続く大地の恵み』 高野 潤 | 一般社団法人 ラテンアメリカ協会

『インカの食卓 — 古代から続く大地の恵み』 高野 潤


1973年からアンデス高地に入り、村人の生活や古代文明の遺跡、アンデス・アマゾンの大自然の写真を撮り続けてきた著者が、撮影旅行中に現地で調達し、口にした食べ物、多岐な食材や料理方法、人々の食生活に関心をもち、纏めた食文化紀行記。

ボリビアでは現地で手に入れた食材を使っての自炊から始まり、高地・谷間・海岸砂漠と、場所が変わる毎に出て来る多彩な食材、遺跡から知るインカ等の時代の食生活、ジャガイモをはじめとするアンデス原産作物の古典種とその栽培方法の探索、美味な現地料理の数々が、多くの写真(カラー写真でないのが残念)とともに紹介されている。単なるアンデス紀行だけではない、知られざるアンデスの豊かな食文化が次々と繰り広げられて興味深い一冊。

(平凡社 2011年9月 235頁 1800円+税)

『ラテンアメリカ時報』2011/12年冬号(No.1397)より