2023-08-01 16:31:58
【演題】「小粒でもピリリと辛いパラグアイ」
【講師】中谷 好江氏 駐パラグアイ特命全権大使
【日時】2023年6月23日(金)午前10:00~11:30(日本時間)
【場所】オンライン
【参加者】56名
中谷大使は、①高まる地政学的重要性、②際立つ日系社会、③パラグアイ・オポチュニティ、の各テーマに関するパラグアイの「ピリリ」を資料(別途協会ホームページに掲載)に基づいて話された。
➀ 高まる地政学的重要性
中南米のピンクタイドの中でパラグアイは93年以降中道右派を維持
基本的価値観を共有
地域統合を一貫して重視(輸出約60%、輸入の33%)
南米で唯一の台湾承認国
ロシアのウクライナ侵攻を非難:ロシアは牛肉の最大輸出相手国なるも、「ひとひらの肉のために魂は売らない」
FOIPを支持(南米大陸横断回廊計画の存在)
安定したマクロ経済および為替相場
社会的安定性・生活の利便性
クリーンエネルギーの活用、グリーン水素製造への海外からの投資
高い食糧自給率:世界の食糧危機に貢献する潜在力
② 際立つ日系社会
移住者・日系人の活躍、長年の経済協力を土台とする良好な二国間関係
美しい日本語を維持
農業に加え、エンジニア、医師、企業経営で存在感。政治家も輩出。
ワイヤーハーネスをはじめとする日本企業の投資
③ パラグアイ・オポチュニティ
投資優位性: 低い税率、Maquila制度、豊富な若年人口
課題は人材育成(中間管理層、技術者)とインフラ整備(安定的ヴァリューチェーンの確保)、交通渋滞の緩和(韓国が協力)
講演後の質疑では、カルテス前大統領に対する米国の制裁、国交が無いなかでの中国との貿易、SDGsへの取組み、日系社会の日本への関心、等々の質問に対して丁寧にお答えいただいた。
<会員限定:資料>中谷好江 駐パラグアイ特命全権大使 講演会「小粒でもピリリと辛いパラグアイ」