『アマゾンの民具』 アマゾン資料館監修 山口 吉彦文、山本 康平写真 - 一般社団法人 ラテンアメリカ協会

『アマゾンの民具』 アマゾン資料館監修 山口 吉彦文、山本 康平写真 


著者は東京農業大学卒業後1971年頃からアマゾン地域の調査を始め、ペルーのリマおよびブラジルのベレンの日本人学校勤務の傍らアンデス、アマゾン地域でフィールドワークを行い、帰国後出生地山形県鶴岡市の自宅にアマゾン資料館を開設、公開した(同館は1994~2014年鶴岡市がアマゾン民族館として管理したが、閉館後は資料を自宅に戻し収蔵、求めに応じ貸し出している)。
本書では、自然の循環と共に生きる先住民の民具の膨大なコレクションの中から「装う」「営み」のための123点を美しい写真で紹介、人類共生の遺産であるアマゾンへの著者の思いを綴った解説をつけている。市井の文化人類学研究者が精魂込めて収集した、極めて貴重なコレクションの一端が覗える写真集。

 〔桜井 敏浩〕

‎ (八燿堂 2022年10月 144頁 2,800円+税 ISBN978-4-908636-05-9)
〔『ラテンアメリカ時報』2023年秋号(No.1444)より〕