連載エッセイ305:ピーター藤尾「チリの風」その21 - 一般社団法人 ラテンアメリカ協会

連載エッセイ305:ピーター藤尾「チリの風」その21


連載エッセイ305

「チリの風」 その21

執筆者:ピーター藤尾(在チリ・サンテイアゴ)

「2023年11月27日ー12月3日」

「政治」

1)ボリッチ動向

夜のニュースの時間に全テレビ局で来年度予算について政府の方針を説明しました。毎週、犯罪が増加して市民が恐れていると言われるので、「今までより大きな予算を作り、市民の安全を確保したい。凶悪犯グループを放置してはいけない」としました。来年度予算でなく、今すぐその方針を実行してほしいと市民は言うかな?今週、不法入国して、チリ国内で犯罪行為をした犯人29名を空軍機で、その犯人の母国へ送り返しました。

地下鉄2号線で新しく4駅が完成し、その始発の祝いがボリッチも参加して行われました。そこの終点から都内の中心までかかる時間が、今までより1時間近く縮小するので市民は大喜びです。1日で2時間も自由な時間が増えるなんて。ボリッチは隣の州のバルパライソまでの鉄道路線の近代化を図ると張り切っています。

ボリッチに近い新左翼グループが貧民層の家屋建設援助の政府基金を不正に使用し問題になっていますが、今週、検察が政府の事務所に取り調べに入りました。何それ?と思われますが、政府は検察は自由に調査をする権利があるとしています。その住宅相大臣はまだ辞任をしません。野党側は強烈に怒っていますが。モネダ宮殿の2階部隊にもこの件で怪しいと思われる人がいますが、ボリッチは全く手を付けません。

キッシンジャーが先日100歳で死亡しました。彼は1970年にアジェンデがチリの大統領選挙で30%を少し超えた票を獲得して予備選挙の首位になったとき「どうして私たちは共産主義がどこかの国を抑えようとしているのを黙って見逃さなければならないのか」とコメントしています。そしてアジェンデを外そうとチリ陸軍長官を味方にしようと図ったのですが、彼がそれを断ったため、CIAを使って暗殺しました。

この動きを好ましく思わなかったキリスト教民主党DCは国会の大統領最終選挙でアジェンデに投票しました。アメリカはアジェンデ外しをして失敗し、アジェンデを大統領にしたわけです。民主主義の国と思われるアメリカは世界各地で、このような薄汚い政策を実行しているわけです。

COP28の会議で原子力発電を大幅に増やすことが決められたようですが、環境保全の集まりで、それが決まるのは不思議ですね。気温の変化で各地の氷原が縮小していると言われますが、南米の国の領土の氷原の80%はチリ領土とか。それなら温暖化は氷が解けるのでチリに不利になりますね。

2)新憲法

投票の17日まであと2週間になりました。今まで拒否をすると言うグループが承認するより圧倒的に多かったのですが、その差が少しづつ縮まっています。もう今回は2回目ですから、これが否決されるとこの先どうなるのか、未来永劫に新憲法作成を図るのか、もうそれをやめて今回が最終になるのか問題になりますね。新聞の社説に「長い期間をかけてここまで来た。今回の法案は理想のものとは言えないかもしれないが、安定化を含め承認する価値のあるものだろう」とされました。じゃ、私は承認に投票しましょうか?

承認グループは犯罪を抑制するためには新憲法に替える必要があると宣伝しています。

このテーマとは異なりますが、世論調査で国民の声としてチリには各部門でリーダーが足りないとしています。その中で政治部門のリーダーが足りないとするのは57%です。

借金のコスト増に需要が縮小してチリの多くの企業が2023年は厳しいとコメントしていますが、経営者の多くの声は「政府は公約を実行してほしい。口で言うだけでそれを実施しなければ私たちの将来は苦しい」としています。政府でもリーダーが足りないのですか?

3)健康保険

民間の健康保険イサプレがこの20年間、顧客から規律以上に集金していたとされ、それを全部、国民に払い戻すよう最高裁判所から判決が出ました。しかしそれを一時に払い戻すことは多くの企業にとって倒産の危機になるので、何とか緩やかに払い戻せないかと要請が出ていますが、全く展開は無く、経営危機が拡大です。たとえ一部でもイサプレの会社が倒産すると、その契約者は保険が使えなくなり病気・けがで入院する時、即時に困窮事態になります。それなら国営健康保険のフォナサに移ればよいよ思われるかもしれませんが、その事態が起きればフォナサも通常の営業が出来なくなると思われています。つまり国を挙げての緊急事態になりそうです。ここでも政府の無策が問題になっています。

「経済」

1)銅価格と為替

銅価格は1ポンド3.84ドルと先週より上に上がりました。為替は1ドル870ペソと先週とほぼ同じでした。

2)株式市場IPSA

11月は何と7.6%も上がり5815ポイントで終わりました。過去12か月で10.6%の上昇です。銀行がおすすめする投資信託は1年で10%の利益とか。

3)経済成長率

中銀の発表で10月が0.3%の上昇になり、これは2か月連続の上昇だが,1-10月の総合ではまだマイナス0.2%とか。つまり今年はマイナス成長かゼロ成長が見込まれるとか。厳しいです。

「一般」

1)犯罪

4年前と同じような地下鉄タダ乗り問題が起きました。ただ乗り犯を警備官が逮捕しようとして揉め始めると、一般客がそのただ乗り犯を助けるため駅の施設を壊し始めました。一部の市民は機会があれば、いつでも暴行・破壊行為をする用意があるわけですね。・・・まだあります。地下鉄のホームで露天販売をしていた業者を警備官が抑えようとするとそれに反抗して大騒ぎになりました。

それから最近、話題?の誘拐事件が継続です。誘拐して身代金を手にすると釈放すると言うやりかたです。同じようにグループとしての犯罪で、首都圏郊外の倉庫に30人が侵入しました。犯人側も同じことを続けるだけでなく新方式を考えているわけです。

第9州(アラウカニア州)で空き地に不法に建築した住居のオーナー5名を逮捕し、それらの家の取り壊し作業が始まりましたが、一部のオーナーはすぐに釈放されました。

首都圏のラ・レイナ区は特別宣言を出して、区民が犯罪から自衛する運動を始めました。警察や区の組織と組んで地域を見回ると言うことですが、国の作業が上手く行っていないことをこうした行動で証明しているわけです。他の区にも影響するかな?

2)コロナ問題

11月19日ー25日の数字は、新規感染者数3776人、陽性率4.4、死亡者数46人でした。

3)山火事

キリプエ地区で山火事が発生。今年も山火事が大問題になるでしょうね。  以  上

「2023年12月4日ー12月10日」

「政治」

1)ボリッチ動向

今日、アルゼンチン大統領の就任式があり、ボリッチはそれに参加しました。テレビで新大統領の演説中継を見ましたが。「過去12年間、インフレが急上昇し、GDPが落ち込むと言う厳しい状況が続いたが、それを何とか正常化すると言うのが、私の目標です」確かにそうですね。どうなるかな?ブラジルの大統領はその招待を断りました。ボリッチは土曜日にアルゼンチンに入り、就任式の後、日曜日の夜に帰国しました。さて身内の新左翼の政府資金の不正使用をはっきりさせる必要がありますが、ボリッチはその対応を放置し、担当の社会党のモンテス大臣を交代させる事にも手を付けません。

2)新憲法

次の日曜日が投票日ですが、全然盛り上がりません。気の狂ったように賛成・反対の旗を持ったデモ隊が街にあふれるのが通常でしょうが、今回はほとんど何の動きもありません。興味が無くなったのかな?バチェレットがこの新憲法では女性の人権が現行より軽く見られるとし、反対に投票すると発表しました。すると賛成派の女性グループがその判断は彼女のエラーだと厳しい批判をしました。バチェレットは新憲法反対派グループを代表する役割をこれから実行するようです。

その賛否の意見より、私に賛成できるのは、「第一回新憲法が否決されて、即時に第2回新憲法委員会が出来たが、それ少なくとも何年かおいてから再実施されるべきだ」とする意見です。どうでしょうか。

反対派の意見ですが、「ピノチェットが1980年に作った現行憲法は変えたい。しかしこの第2回新憲法案はそれよりひどい。だから反対する」となるほど。両グループの宣伝が毎日テレビで流れますが、今回賛成を唱える野党側の宣伝で、「私たちは賛成、ボリッチは反対」と言うフレーズが繰り返されます。

「経済」

1)銅価格と為替

残念、今週は銅価格が下がりました。1ポンド当たり3.72ドルでした。為替は1ドル874ペソと先週と似ています。しかしリチウムの価格の変異は異常です。2022年11月に1トン81565ドルまで上がったのに、今週それが13400ドルまで下がりました。84%の減少です。もちろんチリにそれは大きく影響しています。EV自動車の問題で需要が減少し、逆に供給は拡大しているのがこの問題の根源とか。来年はまだ下がると見られています。こんな状況では誰もリチウム鉱山に投資はしませんね。

2)最低賃金

ラテンアメリカ諸国の最低賃金のドル比較がありました。一番上だったのはコスタ・リカ、次いでチリです。逆に一番低いのはベネスエラ、その上はアルゼンチンでした。なるほどと思われます。私がチリに来た頃はベネスエラとアルゼンチンはトップを争っていました。逆にチリは最下位に近いランクでした。そんな短い期間で上下が大きく入れ替わりました。国民が、実力があって努力をしても、運がなければ落ち込んでしまうと言う例ですね。がんばれチリ。

3)物価上昇率IPCと求人数

11月の物価は0.7%と予想より高い数字でした。求人数は18か月連続で減少しています。家屋の購入のための銀行金利が平均で5.3%になり2009年以来の高い数字になりました。家屋の販売は落ち込みますね。

「一般」

1)犯罪

首都圏の一部の区が自分の区を特別区と認定し、元警官などを採用して、自分たちの手で犯罪から区内の安全を図ろうとする動きが先週、始まりましたが、それが輪を広げています。またそれらの区長がモネダ宮殿を訪問して政府と意見の交換をしました。しかし監督局の局長はそれを憲法に決められた方針ではない ときっぱり否定しています。

犯罪グループの争いで銃の発砲がされ、近くにいた5歳の子供が死亡しました。ピノチェット軍事政権の時にはほとんど犯罪は無かったのですが。それから民主化した後も、4年前の社会騒乱が始まるまでは、チリはそれほど危険な国ではなかったです。

2)カトリックの祝日

8日はカトリックの祝日でしたが、バルパライソ州のロ・バスケス教会にお祝いに駆け付ける信者が90万人を超えました。遠いサンティアゴから半日かけて歩いてくる人もいるとか。前日の木曜日午後から幹線道路交通が遮断され、信者優先になりました。毎年の事ですが、変わった習慣です。教会の前に着くとそこから膝まづいて歩いたり、寝そべって前に進む信者が出ます。苦しい思いで教会に入るのが信者の喜びなのですね。

3)山火事

その教会の近くのクラカビで山火事が起き、それがサンティアゴにも影響しました。木曜日の午後、首都圏の上空は雲で覆われました。今までに1000ヘクタールも燃えているとか。ヘリコプターと航空機の消火活動が行われていますが、まだ消化になるには遠いようです。かなりの家屋が火に襲われ、その近くの地区では家財を出して安全な地区に移動するのが多くなっています。何か所もの山火事は収まる様子がありません。そして、それがもっと南の州にも移りそうです。もっとも高温からくる自然発火と人間の放火の可能性があるのですが。                        以   上

「2023年12月11日ー12月17日」

「政治」

1)ボリッチ動向

山火事のための大型消火飛行機2機がチリに来ました。その受け取りの儀式にボリッチは参加。しっかり働いてねと頼んだのでしょう。現在の段階で30か所で火事が起き、そのうち12か所が延焼中です。多分来年の2月ごろまで全国各地で山火事は継続でしょう。さて毎日、ボリッチの近辺の様子が悪くなっていきます。貧困層援護の住居省からの住宅建設援護金を新左翼グル-プの議員が不正に使用したと逮捕され、裁判になりました。それに関連してモネダ宮殿の2階部隊の重要人物も関連しているようです。

それから1年前に大統領が凶悪犯人を恩赦して話題になりましたが、その時、釈放された一人が、強盗や誘拐の疑いでまた逮捕されました。右翼の議員は大統領に自己批判をするよう要請しています。どうしてそんな人物を恩赦する必要があったのかです。

今日の投票のため、彼は南米最南端の町プンタ・アレナスに行きました。そこに選挙登録してあるからです。もちろん、その登録は簡単に現在の住居に変更できますが、彼はそれをしないで毎回投票の度に両親の実家に行くわけです。国の費用で小バケーションですね。彼のレベルが分かります。

それから彼が即刻対応すべき案件の一つは民間健康保険のイサプレです。それらの会社が倒産し始めれば、市民の医療に大きな影響が出ますから。

新憲法案の投票が終わったので来週に内閣改造が起きそうとか。

2)新憲法投票

朝早く私が投票所に行くと大勢の報道陣が待ち構えていました。ピニェラ前大統領の到着を待っていたわけです。そういえば前回の投票時は彼を実際に見ましたが今日は10分ほどの違いで会えませんでした。少し前にボリッチがチリのマスコミ批判をしましたが、それもあってか今週のマスコミは今日の投票について派手な報道をしませんでした。新憲法が成立すればどうなるか、拒否されればどうなるかなどの細かい分析はありません。私の所にどっちに投票するか質問の電話が来ましたが、そんな世論調査の結果もあまり報道されません。毎日、賛成派が増えているとすれば政府批判のようになるからでしょうか?

今週、新憲法反対派としてバチェレットが表面に出ました。彼女はもう一度、大統領職に就きたいのですが、この新憲法案は2回までと決めているので彼女は反対すると言うコメントがあります。じゃ3回までとなれば彼女は新憲法に賛成するのかな?もちろん、このニュースが本当か嘘かは分かりません。

さてその結果ですが・・・

何と、いや、やっぱり拒否が圧倒的に勝ちました。55%対45%でした。4年前の社会騒乱の時、左翼グループがピノチェットの作った憲法を俺たちの手で替えると叫びました。右翼はそれを無視しましたが、左翼の勢いが大きく最終的に新憲法設置委員会の成立が決まりました。そして国民投票でその委員が選ばれ、その委員会の議長はマプチェの女性でしたから如何に通常の雰囲気と違うか分かります。しかし、その委員会が作成した新憲法案はかなりの差で否決されました。そして今回の第2回委員会の新憲法が作られたのですが、また前回と同じくかなりの差で否決されました。じゃ何のために新憲法案を作成しているのと言いたいですね。現行憲法を維持しましょう。さっき出てきたレコレタ区の区長はこんな最右翼の共和党が中心になった新憲法案を潰すのは当然だと言っています。彼は共産党です。

ボリッチは投票から首都圏に戻ってきてテレビで演説しましたが、もう新憲法案は据え置きにしたい。他に重要案件が山積だからとしました。

「経済」

1)銅価格と為替

今週は1ポンド3.84ドルとかなり高くなりました。すると為替も1ドル866ペソとペソ高です。専門家のコメントで「今まで考えられていたより生産が伸びない。従って需要・供給の関係から値上がりした」とか。それなら需要もそんなに増えているのですかと聞きたいですね。新憲法投票によって明日から為替や株式市場の数字が大きく動くだろうと言われています。

2)銀行金利

家屋の購入のための銀行貸し出しの金利が少し下がって平均5.24%になりました。それでも2009年以来の2番目の金利です。

「一般」

1)犯罪

外人囚人の国外追放

最近、よく起きていますが、犯罪を犯した外人移住者を国外追放して、飛行機で彼らの本国に送りました。

経営者の不法行為

2400億ペソといまだかってなかったほどの規模の税金逃れの事件が見つかり、関係者55名が逮捕されました。それほどの規模のグループが同じ行動をするなんてよっぽど魅力あるアイデアだったのでしょうね。裁判が進むともっとわかってきますね。

モール内での犯罪

首都圏のニュニョアにあるショッピングモールで、大事件が起きました。銃を持った数人の犯人グループが商店を襲い掛かったとき、警察官がそれに対決しました。犯人グループはそこから逃げるのに従業員を人間盾として使い、警官が自分たちに発砲して来ないようにしました。ビルの前に待っていた車に乗り込み逃走しました。その事件の時、そこに社会党党首(女性)がいて、危ないから床に伏せるように言われたとか。次の国会で、彼女は犯罪防止法案を本気で推進しようとするでしょうね。

都内で車を強奪しようとした4人組に、車の運転手が発砲し、犯人の一人が死亡しました。その運転手は元警官で、正式に銃の所有を認められていました。殺人事件にはならないでしょうね。                       以  上

「2023年12月18日ー12月25日」

「政治」

1)ボリッチ動向

新憲法案が国民に肯定されても否定されてもボリッチ政権に大きな影響を与えると言われていました。しかしそれが終わった今週は、特に目立った動きはありませんでした。もちろん、モネダ宮殿2階部隊が大混乱だった可能性はありますが。さて新憲法案の否決を受けて、ピノチェットとボリッチが並んだ写真が出されました。それに「ボリッチありがとう、君のおかげでピノチェットの憲法がこれからも継続使用されることになった」と書かれていました。冗談ですか?本気ですか?

ラス・コンデス区にあるパレスチナ会館で、同グループがクリスマスパーティを開き、それにボリッチを招待しました。さらにピニェラとバチェレットも呼ばれたので大統領経験者3名がにっこり挨拶しました。ボリッチはパレスチナを応援していますからね。

極右政党の共和党の党首カストが次期の大統領選挙に挑むことを発表しました。まだ2年もありますが。彼は中道右派のグループ「チレ バモス」は私のグループに入って共闘すべきとしています。それから2度大統領になったバチェレットとピニェラも3回目の挑戦を考えているらしい。現行憲法では2度しかなれませんから憲法改正が必要になりますが???

漁業法案準備

ボリッチは第5州のキンタイを訪問し、新漁業法案を作成すると発表しました。チリの各地で漁業関係者から不安があるとコメントされているが、それが無くなるように新法案を作りたいとか。どうなるかな?以前この法律を悪用した右翼議員が逮捕され有罪になりました。それはこの法律が悪いのか、どんな法律でも悪用する議員がいるかのどちらかですね。

新税制

どこから増税するか検討中です。最右翼の共和党は増税ばかり考えるなとクレームしています。同じように新年金制度も話題になっています。

汚職

もう毎週のような悲しいニュースですが、今年の市町村の汚職は642件が発覚しています。そのうち首都圏は28%でした。それとは関係ないですが、与党の社会党が麻薬グループとコンタクトしていると言われています。それに関して社会党関連者が、私たちは各区のすべての地区に入り込むため麻薬業者が抑えている場所では彼らとコンタクトすることになるわけだとしました。もっとも社会党関係者が麻薬を扱ったのが発覚し逮捕されたケースもあります。

新左翼の不正事件は裁判になり、議員が法廷で裁かれています。彼らは無罪を主張していますが、有罪になるのは間違いなさそうです。新聞にボリッチ政権は新左翼との関係を真摯に検討すべきだと書かれました。汚職が右翼にも左翼にもあるのは明白ですが、新規に権力側に入った新左翼が、それを利用して自分たちの懐を考えたのは明白。ボリッチがいつも言うように「誰の犯罪にせよ正規に対応する」のが通常ですから、新左翼グループをボリッチ政権から追放すれば風は変わると思いますがどうでしょう。

「経済」

1)銅価格と為替

1ポンド3.86ドルt先週とほぼ同じ。このため為替も1ドル873ペソと先週と似ています。

2)アルゼンチン

新大統領が派手に活躍していますが、その中で国内航空権の自由化を図ることになりそうです。国営会社を民営化するとしています。チリの航空会社はアルゼンチン国内便を飛ばす用意を始めるとか。さぁアルゼンチンはこれから良くなるのか、ひどくなるのか?同じようにテレビの国営局を調べると不法・不正支出が極端でそれも民営化するらしい。新大統領がアルゼンチンを変えていますね。それと関連するのか分かりませんが、チリでも国営テレビTVNの社長が交代しました。新社長ビダルは左翼政治家です。

「一般」

1)山火事

木曜日にこんな山火事が起きました。首都圏の隣の第5州ですが、車と軽4トラックが衝突して火事になり、それが飛び火して山火事になりました。その車は少し前に盗まれたもので、警察が後を追っていました。つまり超高速で車線を越え、正面衝突したわけです。近くの人には大迷惑ですね。

それから都内の観光地サン・クリストバルの丘で数か所に火が出ました。近くに動物園があるので、心配されましたが、数ヘクタール燃えた後消火されました。火事は木曜日に起きましたが、金曜日は入園禁止になりました。火事の原因などを調べるためです。

2)犯罪

今週も16人の移民犯罪人がベネスエラに送り返されました。今年に入って920人です。それならもう少し送り返す人を集めて飛行機を飛ばした方が効率的と思いますが、どうでしょう。

人が集まっているところで発砲されると、その銃弾が近くの人に当たり、死傷者が出ます。そんな事故が連日報道されています。それも子供の死亡ケースが多いです。いつまでたっても状況は良くなりません。

3)観光

明日が祝日で3連休になったので、土曜日に首都圏から30数万台の車が近郊に出ました。今日も同じような数字の様です。普通、サンティアゴから頻繁に出かけるのは隣の州のビーニャとバルパライソです。そのバルパライソの港に数年ぶりに大型観光船が入港しました。その数千人の観光客が、その日、バルパライソ観光とか、ツァーに入ってサンティアゴ観光です。もちろん、飛行機を利用してパタゴニア観光をする客も少なくないでしょう。コロナ問題が薄れていくのが嬉しいです。          以  上

「2023年12月26日ー12月31日」

「政治」

1)ボリッチ動向

カメラの前で、「政府は犯罪抑制をしないと良くクレームされるが、実態を全く知らないようだ。政府は警察を援助し、犯罪抑制に注力する・効率を上げるよう力をつけてもらっている。今回、警察に多くのパトカーの提供を決めた」としました。ボリッチが言うのが正しければ犯罪が縮小するはずですが、実際は逆ですね。土曜日、首都圏だけでなんと9件の殺人事件が起きました。つまり結論から言うと政府は犯罪抑制をしていないと言うクレームは正しいようです。

ボリッチは最高裁判所結成200年記念の式に参加しました。チリは古くから裁判システムが形成されていたのですね。先の大統領の恩赦に関し、共産党党首はルイス・カスティジョを恩赦したのがモネダ宮殿に大きな問題を投げかけているとしました。共産党は、左翼ゲリラグループのメンバーが恩赦されたことを「評価する」と喜んでいたのですが。

昨年12月に恩赦が発表されたとき、多くの批判が出ましたが、ボリッチは「今までの方針にのっとって今回の恩赦をした。恩赦されたのは暴力犯ではない」と批判を一蹴する対応でした。

新聞に、次の政権は右翼側になるだろうとする文章が出ましたが、ボリッチではこの動きを変えるのは難しいですね。今年最後の世論調査でボリッチを支持するは31%でした。何しろ健康保険イサプレ問題、厚生年金AFPなど、問題山積でどれも適切な解決を短時間にできず放置したままですから、ボリッチ支持は減少するばかりですね。

「経済」

1)銅価格と為替

銅価格は1ポンド3.84 ドル。為替は1ドル885 ペソと先週末とほとんど同じです。ところで昨年の銅生産量のランキングが発表されました。世界1位はチリで52億トン、2位は24億トンのペルー、3位は22億トンのコンゴ、4位は中国で19億トン。チリがかなりリードしていますね。

2)リチウム

世界最大級のリチウム鉱山を持つSQM(ソキミチ)が国営のコデルコと組んで2060年までリチウム事業を拡大します。ストーン計画と呼ばれるこの企画はボリッチのリチウム国有化案に入っていたのでしょうね。アジェンデが銅の国有化をしたのを思い出します。そのアジェンデを外そうとニクソンが手を出したわけですが、今回はそんなことは無いでしょう。それから議員がこれが進めば私営企業のリチウム分野への侵入が難しくなるのは間違いないとしました。その通りですね。

しかし問題は鉱物の採掘より、価格の推移でしょう。EV車の人気が激減すればリチウムの需要はかなり減少するのでは。 今年は価格がピーク時より80%も下がりましたが、来年はもっと下がると言われています。

3)株式市場IPSA

今年は年間で17.8%の上昇とにっこり笑って幕を閉めました。来年はどうかな?

4)失業率

9-11月は8.7%になり、前年の7.9%より若干の増加になっています。景気の回復が遅れているのは明白ですね。

「一般」

1)犯罪

毎週同じですが、強盗グループが歩行者を襲うと、それが私服の警官だったので、銃を出し発砲。犯人は死亡しました。どこかから警官の銃の使用を抑えようとする動きが出ると、政府は犯罪者に警官が銃を使用するのは合法だとしました。そうですね。その警官を逮捕するのはおかしいですね。人権委員会がマプチェのテログループCAMと政府は話し合いをするべきだと発表しました。野党側は犯罪グループと何を会議するのだと批判しました。同じようにCAMも軍事政権の様なボリッチ政府と話し合いの余地はないと拒否。確かにボリッチ政権の最初の失敗ですが、マプチェ問題に関し話し合いをしたいと内務大臣をテムコに送りましたが、全く無視されましたね。

2)山火事 

今までの所、24か所で山火事が起こり、そのうち20か所は消火されました。燃えたのは47ヘクタールです。1、2月にこの数字が急に大きくなるのでしょうね。

3)移民 

2022年にチリに永住している移民は162万人でした。その居住地区は首都圏に58%、アントファガスタ州7%、バルパライソ州に6%です。そしてその祖国の明細は1位がベネスエラで33%そして続いてペルー15%、3位はコロンビアで12%、ハイチが4位で11%でした。もっとも不法移民はどれだけいるのか分かりません。      以  上