講演会報告:「混迷する世界情勢と、企業のリスクヘッジ手段としての貿易保険の役割」株式会社 日本貿易保険 企画部 企画グループ 後藤勝良氏 | 一般社団法人 ラテンアメリカ協会

講演会報告:「混迷する世界情勢と、企業のリスクヘッジ手段としての貿易保険の役割」株式会社 日本貿易保険 企画部 企画グループ 後藤勝良氏


【課題】混迷する世界情勢と、企業のリスクヘッジ手段としての貿易保険の役割
【講師】後藤 勝良氏、株式会社日本貿易保険(NEXI)企画部・企画グループ
(2024年1月から営業第2部参事役)
【日時】2024年1月12日(金)10:00~11:30(日本時間)
【場所】リモート
【参加者】27名

 能登半島地震に始まった新年の最初の講演会は「混迷する世界情勢と、リスクヘッジとしての貿易保険の役割」。講師は、資料に基づいて、①NEXIの紹介、➁支援実績、➂支援事例の紹介、④脱炭素・サプライチェーン強靭化支援の取組み、について中南米に焦点を当てながら、分かり易く説明された。①では、保険対象の内容(輸出、投資、融資)と最近のカントリーリスクマップの動きについて、➁では、コロナ禍やウクライナ侵攻を経て保険引受額が増加傾向にあること、中南米の引受実績は全体の約14%(アジアが約半分を占める)であること、一方の支払い実績で中南米は2021年度の約25%から2022年度には47%に達した。

 ➂の支援事例(引受事例)では、発電、港湾、空港、通信等のプロジェクトが主な対象であり、中南米の最近の事例として各国の鉱山開発、農業、電力、石化プラント、鉄道等いくつかの事例が紹介された。また、支払い事例として、コロナ禍、ウクライナ侵攻、自然災害のそれぞれの事例の紹介があった。④では、最近導入された新規支援策として、LEAD(先導性要素)イニシアティブ、環境イノベーション保険、資源エネルギー保険、融資保険新制度(SEEDスキーム、国内融資への保険提供、短期・極度型融資)について説明された。

 講演後の質疑では、カントリーリスクの格付けにはOECDに加えて日本独自の評価基準はあるのか、カントリーリスク評価の見直し頻度、2024年の評価の傾向(特に中南米について)、保険の事業者負担の割合、申請件数に対する受託件数、保険引受の際の民間/政府のポイント、昨年10月のOECDカントリーリスク専門家会合での話題、中南米でカントリーリスク評価が下がった3カ国(ボリビア、エルサルバドル、セントルシア)の引下げ理由、等多くの質問が出されたが、講師にはその一つ一つに丁寧にお答えいただいた。

<会員限定:資料・録画>
混迷する世界情勢と、企業のリスクヘッジ手段としての貿易保険の役割」株式会社 日本貿易保険 企画部 企画グループ 後藤勝良氏