『沖縄出身移民の超域的移動 ―南洋群島・南米・日本を往来するブラジル移民青年隊員(風響社ブックレット)』 | 一般社団法人 ラテンアメリカ協会

『沖縄出身移民の超域的移動 ―南洋群島・南米・日本を往来するブラジル移民青年隊員(風響社ブックレット)』


『沖縄出身移民の超域的移動 ―南洋群島・南米・日本を往来するブラジル移民青年隊員(風響社ブックレット)』
花木 宏直 風響社
2025年3月 85頁 900円+税 ISBN978-4-89489-367-2

沖縄県出身移民の居住地移動の特性を、沖縄から南洋群島、フィリピンを経てブラジル等南米への移住、さらに日本本土へ環流する姿に至るまでの近現代を概観したものである。第二次大戦前の1899年のハワイ移民から始まり、戦後もいち早く1948年にアルゼンチンへの呼び寄せ移民送り出しから再開され、1954年のボリビア計画移民、ブラジル移民も再開と続いたが、本書では公募移住による農業開拓を目的に1955年に設立された沖縄産業開発青年隊のブラジルでの動向の具体例を取り上げ、また1980年以降の日本本土へのデカセギ者の増加にともなう青年隊員の事例と主な移住先の神奈川県鶴見区の現在の状況を紹介している。

〔桜井 敏浩〕

〔『ラテンアメリカ時報』2025年夏号(No.1451)より〕