『脱植民地的開発 -植民地権力とマヤ』 | 一般社団法人 ラテンアメリカ協会

『脱植民地的開発 -植民地権力とマヤ』


『脱植民地的開発 -植民地権力とマヤ』
ジョエル・ウェインライト 太田 晋訳 インスクリプト
2024年1月 445頁 3,900円+税 ISBN978-4-86784-001-6

グローバル資本主義下での開発は、貧困を減少させることなく不平等を増大させ、世界のある地域を富ませるが他の地域を貧しくしてきた。「開発」は甘い餌であり、資本主義的発展や成長を求めることが、一方で植民地主義的な介入を招き入れることを、中米の旧英領ホンジュラス、1981年に英連邦の独立国となったベリーズを事例の軸足において論じている。
英国海外局が関わった大規模開発プロジェクトから「開発」が先住民マヤに与えた影響を例にしつつ論じている。本書の著者はオハイオ州立大学の地理学教授、開発をポストコロニアルなマルクス主義のレンズの視点を通して植民地主義を探究している。

〔桜井 敏浩〕