【季刊誌サンプル】混乱極めるトランプ第2期政権の ラテンアメリカ政策 ホワイト和子(ラテンアメリカ・カリブ研究所 シニア・リサーチフェロー) | 一般社団法人 ラテンアメリカ協会

【季刊誌サンプル】混乱極めるトランプ第2期政権の ラテンアメリカ政策 ホワイト和子(ラテンアメリカ・カリブ研究所 シニア・リサーチフェロー)


【季刊誌サンプル】混乱極めるトランプ第2期政権の ラテンアメリカ政策

ホワイト和子(ラテンアメリカ・カリブ研究所 シニア・リサーチフェロー)

本記事は、『ラテンアメリカ時報』2025年/26年冬号(No.1453)に掲載されている、特集記事のサンプルとなります。全容は当協会の会員となって頂くか、ご興味のある季刊誌を別途ご購入(1,250円+送料)頂くことで、ご高覧頂けます。

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原稿サンプル

中東やロシア・東欧、アジアに比して、安全保障上の懸念が少なく、民主主義が深化しているラテンアメリカに対して、これまで米国政府は強い関心を払ってこなかったことは否めない。米国の外交政策の優先順位も低く、「忘れられた大陸」とも揶揄されてきた。しかし、第2期トランプ政権は、ラテンアメリカに焦点を当て、新たな政策を展開しているように見える。トランプ政権は2025年12月半ば、西半球を米国の最優先事項とする国家安全保障戦略を発表、そして2026年の年明けにはベネズエラを攻撃し、マドゥーロ大統領を拘束した。これまでの政権では見られなかったラテンアメリカへの関心は、左派政権に対抗するイデオロギー的なものであるのか、「モンロー主義」の再来を意識した西半球への関心を示すものであるのか、それとも経済的な関心や米国民へのアピールであろうか。
トランプ政権のこれらの政策を分析し、トランプ大統領の意図、そしてその影響を考察する。

懲罰のツールとしての関税
トランプ政権は、これまでの政権がラテンアメリカ諸国に求めてきたグローバルな自由貿易の拡大よりも、国益を優先した関税政策を適用している。追加関税は、米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)締結国で米国の最大の貿易相手国であるメキシコと第2位のカナダ、さらに米国と5つの自由貿易協定を締結しているラテンアメリカの10か国に対しても課されている。米国の貿易相手国全てに対して課された10%の「ベースライン関税」に加え、トランプ政権は、ラテンアメリカの特定の国々に15〜50%